ドローイン効果で鍛えられる筋肉は多岐にわたる
ドローインは「お腹をへこます」という動作をなるべく長くキープするトレーニング法。おもに腹横筋と呼ばれる、お腹をコルセットのように覆うインナーマッスルが鍛えられることで知られています。しかし、じつはドローインの効果で鍛えられる筋肉は多岐にわたっているのでした。
ドローイン効果で鍛えられる腹斜筋
お腹まわりは解剖学的に見ても複雑な構造です。最深部に位置するのが内臓器官を守るように覆っている腹横筋。内蔵を正しい位置に維持し、お腹の前後の厚みを抑える働きがあります。また、上体の重さも支えている筋肉です。
この腹横筋をグッと収縮させるのがドローイン。しかし、ドローイン効果で鍛えられる筋肉は、腹横筋だけではありません。腹横筋に接している筋肉群が動員されたり刺激されたりするからです。
ドローイン効果で鍛えられる筋肉には、腹横筋の外側にある腹斜筋が挙げられます。外腹斜筋と内腹斜筋に分かれていて、文字どおり筋線維が斜めに走行。おもに腰をひねるときに使われる筋肉です。
ドローイン効果でまとめて働きかけ
腹横筋はお腹の前面では腹直筋とつながっています。腹直筋はいわゆるシックスパックを形成する筋肉。前かがみになるなど背骨を前に曲げるのが役割です。ドローイン効果で腹直筋も鍛えられます。
背中側には、背骨を支えるようにして脊柱起立筋があります。脊柱起立筋は背骨の両サイドに位置して、背骨を支えて姿勢を維持させるのが役割です。この筋肉もドローイン効果で鍛えられます。
このほか、大腰筋と腸骨筋から構成される腸腰筋、首の後ろから肩にかけて位置する僧帽筋、背骨の両側に広く存在する広背筋などもドローイン効果で刺激を受ける筋肉。ドローインはこれらの筋肉にまとめて働きかけることができるのです。
ドローイン効果はキープ時間に比例
ここで、ドローインの効果的なやり方を紹介しましょう。立った状態で、足を骨盤の幅に広げて、ひざを軽く曲げてください。背筋を伸ばして胸を張ったら準備完了。ここからドローインスタートです。
まずは息を大きくゆっくり吸い込みます。ただし、お腹はへこませたまま。胸をふくらませるようにたくさん息を吸い込みます。そして、息をゆっくり吐きながら、さらにお腹をへこませるのです。
そして、お腹をへこませたまま、浅く長い呼吸を継続。ドローイン効果はお腹をへこました状態をキープする時間に比例します。まずは10秒キープから始めて、慣れてきたら30秒、1分と徐々に延ばしてドローイン効果を高めていきましょう。
ドローイン効果がアップするポイント
ただお腹をへこませるだけでなく、合わせて力を入れるとドローイン効果がアップするポイントがあります。その1つが肛門。息を吐いてなおも一段お腹をへこませるとき、肛門を引き締めるイメージでお尻にも力を入れるのが効果的です。
もう1つ、ドローイン効果がアップするポイントが丹田。丹田はへその5cmほど下あたりにあります。丹田を中心に、お腹をへこますようにするとドローイン効果がアップするのです。
さらに、ドローインの効果は体勢にもポイントがあります。立った状態のドローインの負荷が軽いと感じてきたら、四つん這いでドローインすると効果がアップ。重力に反してお腹をへこませるため、立った状態より負荷が上がるのでした。
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