そもそも「体脂肪」と「脂肪」は何が違ってる?
食事から摂取する栄養素で欠かせないものに「タンパク質・炭水化物・脂肪・ビタミン・ミネラル」があります。このうち、タンパク質・炭水化物・脂肪は3大栄養素とも呼ばれる重要なもの。一般的に「脂肪」という場合は、この栄養素としての脂肪を指します。それでは「体脂肪」は何なのでしょう?
体脂肪とは体の中にある脂肪のこと
「体脂肪」とは体の中にある脂肪のこと。体内に蓄積している脂肪は、栄養素として摂取する脂肪とは形を異にしています。これは体脂肪となる過程で、体内でいろいろな処理を受けているためです。
脂肪は肝臓や胆のう、膵臓、小腸などが分泌するさまざまな酵素によって、乳化脂肪や脂肪酸、グリセリンなどいろいろな形に変化していきます。そもそも食物に含まれている栄養素は分子が大きすぎて、そのままでは吸収できません。
タンパク質はアミノ酸、炭水化物はブドウ糖などに分解されて吸収されるように、脂肪も脂肪酸やグリセリンに分解。小腸から血管に吸収され、肝臓に送られているのです。
体脂肪にはエネルギーの貯蔵の役割
体脂肪は人間が生きていくうえで欠かせない重要な役割を果たしています。なかでも重要な役割がエネルギーの貯蔵です。人間が声明を維持するにはエネルギーが必要。エネルギーは体内の糖質、タンパク質、脂肪などの中に蓄えられています。
体内に貯蔵されている糖質は210gほどで、エネルギー量にして840kcalです。タンパク質は6,000gほど。エネルギー量は24,000kcalです。それに対して体脂肪は15~20kgもあり、エネルギー量は14万~19万kcalとなります。
こうして体に貯蔵された体脂肪は、基礎代謝にして140日分のエネルギーの相当。とかくお腹ぽっこりの原因として敵対視されがちな体脂肪ですが、しっかり重要な役割を果たしているのでした。
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