「シックスパック」と「体幹」の鍛え方の違い
「シックスパック」とは、割れた腹筋が6つに見えることに由来する引き締まった腹筋のこと。一方で「体幹」とは、手と足と首を除いた胴体部分です。この体幹を動かすための筋肉の1つが腹筋になります。すなわち、シックスパックとは体幹の筋肉である腹筋を徹底的に鍛えることなのです。
シックスパックを形作る腹直筋
そもそも、どうして腹筋を徹底的に鍛えるとシックスパックになるのでしょう? まずシックスパックを形作っているのは、腹筋の前面をタテに覆っている腹直筋。肋骨から恥骨までをつないでいる、タテに長い2本の筋肉です。
シックスパックのタテ線は、この2本の腹直筋をつないでいる白線と呼ばれる腱になります。一方、ヨコ線は腹直筋をいくつかのパートに区切っている腱画と呼ばれる腱。長い腹直筋を細かく区切って使えるようにしています。
このように腹直筋がシックスパックになのは、じつは体幹の筋肉であることが大きな理由です。筋肉は基本的に、体を構成している骨格を動かすために存在しています。別の言い方をすれば、関節を動かすために筋肉は存在しているのです。
シックスパックが体幹を微調整
たとえば、力こぶを作る上腕二頭筋は肩やひじの関節を動かすのが役割。太もも前面であれば膝や股関節を動かします。そして、体幹の筋肉が動かす関節が脊柱です。長い脊柱を前後左右に曲げるのが、体幹の筋肉の役割になります。
このため、腹直筋はタテに長くなっているというわけ。また、長い1枚の筋肉がいきなりギュッと収縮してしまうと、脊柱を曲げるコントロールがうまくいきません。このため、シックスパックに割れることで体幹の動きが微調整できるわけです。
このように、腹直筋は鍛えなくてもシックスパックの状態ということ。むしろ体脂肪率を下げることが重要になります。一方、体幹の鍛え方のポイントとなるのは脊柱を動かす筋肉。脊柱を前後左右に動かす筋肉を意識して鍛えることが大切です。
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