疲労回復のクールダウンは最大時の40%の運動
疲労回復のクールダウンは最大時の40%の運動が効果的です。速筋で発生して血液中にあふれ出した乳酸濃度を下げるには遅筋を使うことが有効。血液中の乳酸が筋肉に取り込まれて、遅筋のエネルギー源となるからです。そしてそのぶん、疲労回復が早くなります。
疲労回復が早いクールダウンとは
血液中の乳酸濃度と運動後のクールダウンの効果についての古典的な研究があります。運動後、安静にしていた場合とクールダウンを行った場合とで、乳酸濃度の変化を比べたものです。
その効果は一目瞭然で、安静にするよりもクールダウンを行ったほうが、血液中から早く乳酸菌が除去されます。その濃度は安静時の50%ほどで推移するほどです。それだけ疲労回復が早いということになります。
ちなみに、この研究におけるクールダウンは、最大時の40%の運動とのこと。走るのであれば全力疾走の4割ほどということ。速めのジョギングくらいのスピードです。
遅筋を使うと疲労回復が早くなる
ここで、乳酸が発生するのは速筋。それをエネルギー源として再利用するのが遅筋です。しかし、どんどん発生する乳酸に再利用が追いつかず、乳酸は血液中にあふれ出してしまいます。
このあふれ出した乳酸を、再びエネルギー源として利用するのも遅筋です。すなわち遅筋を使えば使うほど、血液中にあふれ出した乳酸が筋肉に取り込まれていくことになります。
血液中の乳酸濃度が下がるということは、疲労回復しているということです。いいかえれば、速筋を使う運動をしたあとに遅筋を使う運動をすれば、疲労回復が早くなります。それこそが、最大時の40%で遅筋を使うクールダウンだったのです。