筋肥大がなくても筋力がアップする理由とは?
たいていの人は、自分の持っている筋肉の3割ほどは使えていない状態です。このため筋力アップに必要なのは筋肉を太くする筋肥大だけではありません。筋肥大で筋肉量を増やす前に意識したいのは、自分の持っている筋肉をしっかり使えるようにすることなのでした。
筋肥大なしで筋力がアップした
実際、筋力アップのメカニズムに関するある実験があります。未成人女性を対象に、最大筋力を発揮するような上でのエクササイズを実施。20日後、40日後、60日後の筋力と筋断面積を調べたものです。
その結果、20日後は筋断面積はほとんど変わらないのに筋力がアップ。40日後以降になってようやく、筋断面積が大きくなったのです。つまりは筋肥大なしで筋力がアップしたということ。このような現象は成人男性にもおこります。
これはもともとあった筋肉の中で使えていなかった部分が大きいからおこる現象。それが使えるようになれば筋力は飛躍的にアップします。そして、実際に筋肥大が始まるのはそのあとになるのです。
筋肥大の前に神経系トレーニング
この筋肥大なしでおこる筋力アップでポイントとなるのが神経系の働き。自分の持っている筋肉をしっかり使うには、神経系のトレーニングも必要なのです。
人間の動作は何をするときも神経から指令が送られます。その指令によって動かせていたのが10の筋肉だとしたら、神経系がトレーニングされて20の筋肉が使えるようになるイメージでしょう。
神経系をトレーニングすることで、筋肉間の協調性を高めて眠っている力を叩きおこすのです。このため、いたずらに筋肥大を求める筋トレの前に、もともとある筋肉を使えるようにする神経系のトレーニングに取り組むほうが効率的といえるでしょう。
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