食後の運動は血糖値を下げて肥満を防いでくれる
「食べてすぐ横になると牛になる」ということわざがあるとおり、食後の運動は肥満防止に効果があります。食後に激しい運動はできませんが、その場での足踏みや階段の上り下りでも十分に効果的。食後の運動が血糖値を下げて肥満を防いでくれるメカニズムを見ていきましょう。
食後の運動が肥満を防ぐメカニズム
食事で摂った糖質をグリコーゲンとして貯蔵する役目を担うのは肝臓と筋肉です。なかでも筋肉は、血糖の最大に引き受け手。筋肉の細胞にはGLUT4という血糖を取り込むための輸送体があります。
食後に血糖値が上がってインスリンが分泌されると、これはトランスロケーションが発生。インスリンの働きでGLUT4が筋肉細胞の表面に移動します。こうして血糖がグリコーゲンとして筋肉に貯まるのです。
じつはこれと同様のことが、運動の刺激でもおこります。運動の刺激はインスリンとは別ルートでGLUT4を細胞表面に移動させるのです。これが、食後の運動が肥満を防いでくれるメカニズムになります。
食後の運動はブラブラ散歩で効果
食後の運動は血糖コントロールに貢献して肥満を防ぐだけではありません。インスリンの節約にも貢献します。これはインスリンを分泌する膵臓の疲労も防ぐことになるのです。
食後の運動といっても、激しい運動である必要はありません。その場での足踏みや階段の上り下りといった軽い運動でも、GLUT4は移動して血糖値は下がります。
朝食後に近所をブラブラ散歩をしたり、昼食後にエレベーターを使わずに会談を利用したり、夕食後は一駅分歩いたりするだけで十分に効果的。こうした工夫で食後に運動するだけで、肥満を防ぐことができるのです。
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