筋肉疲労の回復には運動直後の糖質補給が効果的
筋肉が使う主要なエネルギー源は糖質です。強度の高い激しい運動をするときは、そのエネルギー源のほぼ100%が糖質になります。それだけでなく、糖質補給は筋肉疲労の回復にも重要です。しかも運動後の筋肉の疲労回復には、脂肪の合成を促すとされるインスリンが役立つのでした。
運動の筋肉疲労でしぼむ理由
運動の強度が緩やかになるほど、筋肉のエネルギー源に占める糖質の割合は減少。脂肪の割合が増えてきます。とはいえ、もっとも脂肪が使われる状態でも、糖質と脂肪の割合は50%ずつくらいまで。このように、糖質は筋肉の主要なエネルギーというわけです。
激しい運動をして筋肉が疲労すると、体がひと回りしぼんで筋肉にハリを感じないことがあります。このとき、筋肉は実際にしぼんだ状態。筋肉に蓄えられる糖質である筋グリコーゲンレベルの低下に原因があります。
筋グリコーゲンレベルが低下すると筋肉がしぼむのは、水分量の減少のため。筋肉内の溶解物質の濃度は一定に保たれるため、筋肉に溶解しているグリコーゲンが減れば、それだけ水分も減少。筋肉は疲労でしぼむのです。
筋肉疲労の回復にインスリン
そして、筋グリコーゲンレベルが低下した状態は、筋肉の疲労を誘発する大きな要因。ケアが悪ければ、筋肉の疲労感は残ってしまいます。このため、筋肉疲労の回復には運動後の糖質補給による筋グリコーゲンレベルの回復が重要なのです。
ここで筋肉疲労の回復に役立つのがインスリン。インスリンは急激な血糖値の上昇によって分泌され、脂肪の合成を高めると考えられています。しかし、激しい運動の後は筋肉の糖質が不足状態です。
このときインスリンは、脂肪細胞でなく筋細胞に働きます。その結果、血糖が筋肉に速やかにチャージされて、疲労回復につながるというわけ。インスリンもタイミングによっては肥満の元でなく、筋肉の疲労回復に役立つのです。
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