メタボリックシンドローム=内臓脂肪ではない
メタボリックシンドロームというと、内臓脂肪を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、実際のメタボリックシンドロームは4つの危険因子のうち、内臓脂肪型肥満を含む3つ以上ある場合に診断されるものです。メタボリックシンドロームの危険因子について詳しく見ていきましょう。
メタボリックシンドロームの危険因子
肥満がさまざまな生活習慣病の温床になることはよく知られています。なかでもクローズアップされているのが「メタボリックシンドローム」。日本語では内臓脂肪症候群となります。
メタボリックシンドロームが注目されているのは、命にかかわる心臓病や脳卒中にかかる危険性が一気に高まること。たとえば、心臓病の発症リスクは健康な人のなんと30倍以上にもなります。
メタボリックシンドロームをおこす原因になる危険因子の中心にあるのは肥満。なかでも内臓脂肪型肥満です。具体的な危険因子は、内臓脂肪高肥満と脂質異常症、高血圧と高血糖の4つ。内臓脂肪型肥満を含めて3つ以上あると、メタボリックシンドロームと診断されます。
メタボリックシンドロームのリスク
厚生労働省の調査では、狭心症や心筋梗塞などの心臓病の発症リスクは、メタボリックシンドロームの危険因子をまったく持たない人に比べて、1つ持っているだけで5倍。2つ持っている人になると10倍です。そして、3~4つ持っている人はなんと31倍にもなるのでした。
狭心症や心筋梗塞などの心臓病の原因は動脈硬化です。すなわち、メタボリックシンドロームの危険因子が重なることは、動脈硬化が加速度的に進むことを示しています。
しかも、これらのメタボリックシンドロームの危険因子はいずれも軽度のものが多かったといいます。ひとつひとつの危険因子が本格的な治療を必要するものでなくても、危険因子が相互に関係することで重大な疾患を招くのです。
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