プライオメトリクスを軽負荷の筋トレで実践する
投球動作など対象とする負荷が小さく手先や足先を走らせるタイプの動きでは、筋肉が伸張されて短縮する切り返しの瞬間以前の「脱力」がポイント。脱力ができないと、うまくバネが使えないからです。そんなときに有効なトレーニングが、軽負荷のプライオメトリクスになります。
プライオメトリクスで脱力を覚える
脱力のわかりやすい例でいえば、投球動作で「肩に力が入っている」と表現される状態です。いわゆる、力んだ動きになります。肩の筋肉が緊張している状態では、指先を走らせるのが難しいのは容易に想像がつくでしょう。
この脱力を覚えるトレーニングとして、軽負荷のプライオメトリクスが有効です。切り返し動作の前の局面は脱力しておき、筋肉が伸張されて切り返す瞬間にのみ力を発揮します
軽負荷のプライオメトリクスの目的は、必要なタイミングでの脱力と力発揮の感覚を養うこと。このため、動作は全力で行う必要はありません。リラックスして、全力の20~30%くらいの感覚で行います。
軽負荷の筋トレでプライオメトリクス
用意する負荷はあまり軽すぎても感覚がつかみづらいもの。全力で挙げられる重さの20%くらいを目安にします。このプライオメトリクスは、野球やテニスなどで「手打ち」と呼ばれる力んだ動作をする人には有効です。
軽負荷のプライオメトリクスは、たいていの筋トレメニューに応用することができます。筋肉がストレッチされるところで切り返し動作を行うように、可動域を広くとって大きく動作することがポイントです。
たとえば、ベンチに仰向けになってダンベル胸の前からまっすぐ上に挙げるチェストプレスでもプライメトリクスは応用できます。軽めの動きで20回程度、大胸筋のストレッチ感を感じながら、リズミカルに切り返し動作を行ってください。
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