アンセリンが多いマグロ赤身と鶏胸肉で疲労回復
私たちが筋肉をつけるために大切な栄養素がタンパク質。筋肉はタンパク質でできており、その合成にはタンパク質の摂取が欠かせません。そんなタンパク質を効果的に摂取するならマグロと鶏肉がおすすめ。なかでもアンセリンが多いマグロ赤身と鶏胸肉には疲労回復効果があります。
アンセリンは疲労回復する物質
ヒトのタンパク質は20種類のアミノ酸で構成されています。このうち8種類は体の中で作れず、1種類は作ることが難しいため、食事で摂るしかありません。この9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれているのがマグロと鶏肉です。
そして、マグロは赤身、鶏肉なら胸肉がおすすめ。アンセリンという疲労回復や疲労を起こしにくくする物質が多く含まれているからです。
アンセリンの含有量を見てみると、牛や豚と比べて鶏肉、なかでも胸肉に多く含まれていることがわかります。100gあたりのアンセリン含有量は牛肉のモモ肉で3㎎、豚肉のモモで27㎎、豚肉のロースで29㎎です。一方、鶏肉のモモ肉なら315㎎、鶏肉の胸肉は791㎎となっています。
アンセリンが活性酸素を除去する
運動すると、筋肉の中に活性酸素が発生。活性酸素が筋肉の細胞に障害を与えることが疲労の原因となります。アンセリンには、この活性酸素を除去する働きがあるのです。
また、運動すると筋肉の中に乳酸という物質が出てきます。乳酸はかつては疲労の原因物質と考えられていましたが、近年は乳酸が出ることによって本来は弱アルカリ性の体の中が酸性になってしまうことが、疲労の原因といわれています。そしてアンセリンには、酸性になって体を弱アルカリ性に戻そうとする働きがあるのです。
すなわちアンセリンには活性酸素の消去作用と、乳酸によるphの低下を避ける作用があるということ。これが筋肉疲労を取り除くと考えられています。鶏肉とマグロは丈夫な筋肉の材料となると同時に、運動後の疲労も回復してくれる一石二鳥の食材なのです。
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