体が痛いという感覚は受容器によって2種類ある
ひと口に「体が痛い」といっても、痛みの種類やレベルはさまざまです。ただし、体が痛いという感覚は受容器によって2種類に分けることができます。ズキンとした直接的な体が痛い感覚と、ズーンというような説明しにくい体が痛い感覚です。詳しく見ていきましょう。
体が痛いという刺激は受容器が関係
体が痛いという刺激は、全身の各所に備わっている受容器の受容体が感じ取るもの。その刺激を受容器が電気信号に変換して、体が痛いことを中枢に伝えています。受容体はセンサー、受容器は発電所のようなものです。
受容器は感じる刺激の種類によって、さまざまな形をしているもの。体が痛いという刺激に関係している受容器は、大きく分けて2つあります。高閾値機械受容器とポリモーダル受容器と呼ばれるものです。
高閾値機械受容器はおもに皮膚上に存在するもの。文字どおり、機械的な刺激に反応します。体の一部が何かにぶつかったり棘が刺さったりという、わかりやすい体が痛いという刺激です。高閾値機械受容器には、機械刺激に反応する受容体が1つだけ存在しています。
体が痛いという感覚には2種類ある
一方のポリモーダル受容器は皮膚だけでなく、筋肉や筋膜にも存在するもの。このため、より多くの刺激に反応する受容体を持っています。炎症がおきたたり組織が壊れたり、はたまた温度などの刺激に反応する受け皿になる受容体がたくさんあるのです。
ポリモーダル受容器は、本人が自覚できないレベルの体が痛い刺激を感知していることもあります。そして、それが一定のレベルを超えたところで初めて体が痛いと自覚される場合もあるのです。
つまり、体が痛いという感覚には2種類あるということ。ズキンやチクッという痛みは高閾値機械受容器の担当になります。一方、ズーンとした腰の重みや肩のコリやハリなどの感覚はポリモーダル受容器の担当です。
■「体が痛い」おすすめ記事
体が痛いのは神経の圧迫ではなく「筋肉の炎症」
体が痛いときはインナーマッスル強化でなく休む
体が痛いとき冷湿布で冷やすのは72時間まで