大麦が悪玉コレステロールを下げるメカニズム
大麦は悪玉コレステロールを下げる食材として世界的に認められています。いったい大麦の何が悪玉コレステロールを減らすのでしょうか? それは大麦に豊富に含まれる大麦βグルカンという食物繊維に秘密があります。大麦が悪玉コレステロールを下げるメカニズムを見ていきましょう。
悪玉コレステロールを下げる食物繊維
悪玉コレステロールを下げるカギを握るのは、大麦に含まれる水溶性の食物繊維・大麦βグルカンです。この大麦βグルカンが腸に入ると水に溶け、水分を巻き込んでジェル状に変化します。
すると、腸の中にある胆汁酸と呼ばれる化合物を包み込み、便と一緒に体外へと排出してくれる働きがあります。このとき足りなくなった胆汁酸を補おうと、肝臓は血液中からコレステロールを集めて新たな胆汁酸を作り始めるのです。
こうして、大麦βグルカンが胆汁酸を排出する効果が結果的に、血液中の悪玉コレステロールが減少するというわけ。これが大麦が悪玉コレステロールを下げるメカニズムです。
悪玉コレステロールを下げる大麦の量
それでは1日にどれくらいの大麦を食べれば、悪玉コレステロールを下げる効果があるのでしょうか? アメリカ・ミネソタ大学の研究では、大麦βグルカンを1日3g摂取すれば、悪玉コレステロールを下げるという結果が出ています。
じつは大麦は悪玉コレステロールを下げるだけでなく、動脈硬化予防につながる食後の血糖値を抑える効果も認められています。大麦を3割混ぜた麦ご飯は白米と比べて、血糖値の上昇が緩やかでピーク時も白米より低い状態です。、
これは大麦βグルカンが一緒に食べた糖質と胃や腸で混ざり合って、消化吸収を緩やかにするため。これが血糖値の急上昇を抑えるのです。
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