長生きの秘訣は腸内細菌のビフィズス菌と大便菌
長生きの秘訣というのは、長寿菌と呼ばれる腸内細菌にあることがわかってきました。長寿菌にはいろいろな菌がいますが、なかでも重要な役目を果たすのがビフィズス菌と大便菌になります。実際、長生きの島として知られる鹿児島県の徳之島の住民の腸内環境を調査すると長寿菌保有者ばかりです。
長生きには腸内細菌がカギを握る
長生きのカギを握る腸内細菌がビフィズス菌と大便菌です。ビフィズス菌には腸の動きを活発にする働きがあります。ビフィズス菌は生まれたときの腸内細菌の95%近くを占めていますが、年齢とともに減少。60歳以上は1%以下です。
また、大便菌は腸の粘膜を修復して免疫力を正常化。さらに大便菌には、がん細胞を抑える効果もあるといわれています。ただし、ビフィズス菌と大腸菌は腸内に病気があると減ってしまうものです。
このため2つの菌が多いほど、病気にならずに長生きできるのです。そして、ビフィズス菌と大腸菌を80歳以上の高齢になってもたくさん持っている長寿の島があります。それが鹿児島県の奄美群島にある徳之島です。
この徳之島で腸内検査を実施したところ、長寿菌保有者だらけであることが判明しました。ここで長寿菌である大便菌とビフィズス菌に大きな影響を与えるのが食生活。じつは徳之島ならではの食材が関係しているのです。
長生きにつながる正常な免疫機能
1つは「粒味噌」。奄美地方などでは有名な味噌で、島料理には欠かせない発酵食品です。粒味噌に含まれる乳酸菌は、腸の中を通過していくときにビフィズス菌を元気にして増やす働きがあります。
徳之島ではとてもポピュラーな食材「青いパパイヤ」も重要。食物繊維が多いことが特徴で、腸内では大便菌のエサになります。大便菌が食物繊維を食べて活性化すれば、腸内の粘膜を修復。正常な免疫機能を維持して長生きにつながります。
奄美地方などでは有名な飲み物「みき」も注目。みきはで、もち米を発酵して作ります。島のスーパーでは牛乳と一緒に並んで売られているほどです。みきは乳酸菌による発酵食品。いわば米で作ったヨーグルトです。
徳之島ではサトウキビから作られる「黒糖」を毎日食べています。調味料として黒糖を使う家庭もあります。この黒糖に含まれるオリゴとはビフィズス菌の大好物。オリゴ糖によってビフィズス菌が活性化して長生きになるのです。
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