骨粗鬆症の予防に牛乳を飲んでも意味がなかった
年齢を重ねて気になるのは、筋肉の衰えだけでなく骨の衰えです。とくに骨密度が低下してスカスカになる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を心配する人は多いでしょう。ただし、骨粗鬆症の予防に牛乳を飲む人も見られますが、それだけでは意味がなかったのです。
骨粗鬆症の原因は骨芽細胞の働き
骨粗鬆症の予防に牛乳を飲んだりカルシウムを摂取しても、あまり意味がありません。というのも、骨粗鬆症の原因は骨の元になるカルシウム不足だけではないからです。
そもそも骨は、破骨細胞が骨を溶かして骨芽細胞が骨が作るという新陳代謝を繰り返しているもの。そして、加齢とともに骨芽細胞の働きが鈍くなってくるものの、破骨細胞の働きはあまり変わらないのです。
こうなると、骨は壊され続ける一方で、新たに形成されない状態になります。これこそが骨粗鬆症の原因。このため、いくら骨粗鬆症の予防に牛乳を飲んでも、骨芽細胞の働きを取り戻さないと骨は強くならないのです。
骨粗鬆症の予防にはウォーキング
そして、加齢によって衰えてしまう骨芽細胞を活性化する方法が骨に刺激を与えること。骨に刺激を与えるといっても、何か特別なトレーニングをする必要はありません。
骨粗鬆症の予防には、立つ機会を増やして、骨にしなるような力が加わるようにするだけ。もっとも手軽なのはウォーキングです。ウォーキングで骨芽細胞が刺激されれば、カルシウムなどの栄養もよく吸収されるようになります。
ウォーキングで骨に刺激を与えないまま牛乳を飲んでも、カルシウムは尿に混じって流れて出てしまうだけ。体をすり抜けてしまいます。骨に負荷をかけて骨芽細胞を活性化することで、骨粗鬆症の予防の牛乳が初めて生かされるのです。
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