緑内障の初期症状に本人が気づけない理由とは?
推定患者数470万人、40歳以上では20人に1人、70歳以上では8人に1人が発症しているといわれるのが緑内障です。緑内障とは、目から入った情報を脳に伝える視神経の一部が破壊された結果、視野が欠けてしまう恐ろしい病気です。しかも緑内障の初期症状には本人が気づきにくいという特徴があります。
緑内障は初期症状がわかりにくい病気
じつは緑内障は、失明につながる視覚障害の原因疾患の第1位で、20.7%を占めています。ちなみに第2位は糖尿病網膜症の19.0%、第3位が網膜色素変性の13.7%、第4位が黄斑変性症の9.1%です。
緑内障はなぜ失明する人が多いのでしょう。緑内障は初期症状がわかりにくい病気です。本人が見え方が悪いと病院に来たときには、かなり進行している状態であることがほとんど。そこからの治療が難しい病気なのです。
つまり、緑内障は初期症状に気づきにくい病気。発見の遅れによって重症化してしまうことが、失明につながる最大の理由になります。それではなぜ、視野が欠けているにもかかわらず、初期症状に気づかないのでしょうか。
緑内障の初期症状は本人に違和感なし
緑内障はたいてい、視野の周辺部分から欠けてくるもの。だとしたら、周辺部分がぼやけて見えて、本人が視野の異常にきづくでしょう。しかし、人間の目が本来持っている機能によって、周りの景色から情報を作り出します。
つまり、目が勝手に視野の欠けた部分を埋めてしまうのです。このため、緑内障の初期症状が出ていても、本人にとっては違和感のない景色が目に映った状態。これが緑内障の初期症状の早期発見を難しくしている理由です。
緑内障は早期発見できれば、目薬を中心とした治療で、緑内障の進行を遅らせることができます。考え方としては、人間の寿命よりも目の寿命を長くすればよいだけです。このため最近は、手術ではなく目薬による治療が中心になっています。
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