転倒しやすくなる原因は足の親指の巻き爪だった
交通事故よりも死亡人数が多い事故が「転倒」。2015年度の交通事故による死者4,117人に対して、転倒・転落事故による死者は7,992人です。平らな道で転んでしまったり、ふとしたことでバランスを崩しやすくなったという人は要注意。その原因は足の親指の巻き爪かもしれません。
転倒発生率は巻き爪で2倍以上に
巻き爪とは、爪の両端が丸まってしまった状態。75歳以上の高齢者を対象としたデータでは、正常な足の場合の転倒発生率は20%なのに対して、巻き爪など足にトラブルがあるの場合は46%と2倍以上にもなるのです。
それでは、なぜ巻き爪になると転倒しやすくなるのでしょう? それはメカノレセプターが足裏の圧力を正しく読み取れなくなるから。メカノレセプターとは、足の裏にかかる圧力を感じ取るセンサーです。
メカノレセプターは、親指や指の付け根部分、かかとの3箇所に集中しています。なかでも大切なのが親指のメカノレセプター。この親指のメカノレセプターに巻き爪が影響してくるのです。
脳に間違った情報が伝達して転倒
正常な爪の場合、親指の裏に圧力がかかると、爪が壁となってその圧力を支えます。メカノレセプターはその強さを感知。情報は脳に届き、重心がどこにあるのかを判断して、体のバランスを保ちます。
ここで巻き爪だと、爪の面積が狭くなるため親指にかかった圧力が逃げやすくなった状態。圧力が100かかったとしても、そのうち50しか感知できずに脳に間違った情報が伝達。結果的として、転倒してしまうのです。
実際、巻き爪の人が片足立ちしていられる時間は平均で6秒。正常な爪の人の平均である17秒と比べると11秒も短くなります。計算上、巻き爪でバランス機能が64%も低下することになるのです。
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