胃下垂は太らないのではなく痩せた人に多いだけ
胃下垂の人は太らないとよくいわれます。たしかに、胃下垂という人には痩せた人が多いのも事実。あながち当たっているかもしれません。しかし、胃下垂は太らないというのは間違いです。胃下垂がおこるメカニズムを紹介するとともに、痩せた人に胃下垂が多い理由も見ていきましょう。
「胃下垂が太らない」のではない
胃下垂とは、正常な位置より胃が下がった場所にあること。おもな原因は筋力の低下にあります。胃を支える腹筋のインナーマッスルが弱いと、胃が下がってしまうのです。
じつは腹筋のインナーマッスルである腹横筋は、お腹をコルセットのように包んでいる筋肉。骨格が背骨しか存在しない腹部を支えるとともに、内臓を正しい位置に保持する役割があります。
この腹横筋の筋力低下が胃下垂の原因というわけ。そして、とくに痩せている女性は、筋力が弱い傾向にあるため胃下垂になりやすい傾向があります。つまり「胃下垂が太らない」のではなく、痩せているから胃下垂になりやすいということです。
胃下垂は太らないというのは間違い
すなわち、胃下垂は太らないというのは間違い。実際に腹横筋の筋力低下で胃下垂になるということは、ほかの内臓も下垂するということです。下垂した内臓群が骨盤のところで溜まるとぽっこりお腹の原因となります。
さらに胃下垂は便秘の原因にもなるので要注意。垂れさがった胃が腹部を横断する横行結腸まで達すると、大腸が圧迫されて便秘になるからです。その意味でも、胃下垂は太らないというより、太る原因といえるでしょう。
胃下垂は百害あって一利なし。それを胃下垂は太らないなどといって、自然にダイエットできると思い込むのは危険です。まずはなるべく長い時間よい姿勢をとるようにして腹横筋を強化して、胃下垂を治すようにしましょう。
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