毛細血管は細胞と酸素や栄養を物々交換する現場
人間の毛細血管の数は100億本。骨と筋肉を除く体の80%は、血管といわれています。その血管の99%が毛細血管。人体の中では最大の臓器ともいえる存在が毛細血管なのです。毛細血管は体の隅々に張り巡らされていて、まさに細胞に酸素や栄養を物々交換する現場なのでした。
毛細血管の働きは細胞との物々交換
人体にある100億本の毛細血管をつなぎ合わせると長さは10万km、地球2周半にもなります。毛細血管は肺や胃、脳といった臓器にビッシリ詰まっているのです。
血管は大きく3つに分かれます。動脈と静脈と毛細血管です。動脈というのは心臓からの血液を送り出す血管、静脈は血液を心臓に戻す血管。毛細血管は、動脈と静脈のあいだにあって、人間の細胞に必要な酸素や栄養を与えて、細胞に不必要な使い終わった二酸化炭素や老廃物を回収する物々交換の役目があります。
毛細血管の働きは、人間が生きる上で欠かせない物々交換をしてくれることです。体に必要な酸素と栄養と、体に必要ない二酸化炭素や老廃物との交換が円滑に進むように監督しています。しかも、交換がスムーズにいくように、毛細血管は人体すべての細胞の0.03mm以内に存在しているのです。
毛細血管は適度に血液が漏れている
毛細血管を拡大して見てみると、毛細血管は壁細胞(へきさいぼう)と呼ばれる網目状の組織に覆われています。壁細胞は毛細血管を外側から補強して、形を維持するのが役目。いわば接着剤のようなものです。
この毛細血管には小さな穴が空いています。まわりの細胞に酸素や栄養粉を届けるために、血液が漏れるようになっているのです。本来、毛細血管というのは適度に血液が漏れるようになっています。
しかし、加齢などが原因で毛細血管を補強する壁細胞がはがれてしまうのです。壁細胞がはがれると、漏れる血液の量が増加します。すると、その先の毛細血管に血液が行かなくなってしまうのです。
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