毛細血管が減ると病気になるリスクが高くなる
毛細血管が減ると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなります。それは高血圧になりやすいからです。これは最新研究で明らかになってきた新事実です。このほか、毛細血管の減少でアルツハイマー型認知症のリスクも上昇。さらには骨粗しょう症や糖尿病にも、毛細血管は関係しているのです。
毛細血管が減ると高血圧になる
毛細血管が減ることで高血圧になりやすくなるのには、2つの要因があります。まず毛細血管の血流が悪いと、細胞に酸素や栄養が行き届かなくなります。すると心臓が異常を察知して、より強い圧力で血液を押し流そうとするからです。
心臓が高い圧力で血液を押し出すようになると、今度は血管が強い圧力に耐えようと固くなっていきます。こうして血管の柔軟性が失われることで血圧が上昇して、さらに高血圧となってしまうのです。
高血圧になると、血管が破裂するリスクが高まります。それが脳でおこれば脳出血となりますし、心臓の近くでおこれば心筋梗塞を招くことになるのです。
毛細血管の減少と骨粗鬆症の関係
毛細血管が減るとリスクが高くなるのがアルツハイマー型認知症です。脳は全身の血液の15%を必要としています。このため、脳には毛細血管がビッシリ詰まっているのです。血液の流れが悪くなって脳の細胞に酸素や影響が行き届かないと、脳の機能が低下してきます。その結果、記憶力が低下して認知症につながるのです。
さらには、骨粗しょう症も毛細血管の減少と関りがあります。というのも、骨も毛細血管が多く含まれている臓器。毛細血管が減って酸素や栄養が骨に届かないと、骨の中がスカスカになってしまうのです。
糖尿病も毛細血管と関係しています。毛細血管が減って酸素や栄養が全身の細胞に届かないということは、私たちが食事で摂ったエネルギーが消費されずに、過剰な成分として血液中に残ってしまうのです。これが血糖値の上昇を招くこととなり、結果的に糖尿病になってしまいます。
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