風邪を鼻水が予防する!?その意外なメカニズム
鼻水は1日になんと1~2リットルも分泌されます。それだけでも驚きですが、じつはその鼻水が風邪の予防に重要な役目を果たしています。風邪を鼻水が予防するメカニズムを詳しく見ていくとともに、風邪の予防に欠かせない鼻水の乾燥対策を紹介していきます。
風邪をひいてなくても鼻水1リットル
風邪をひくと鼻から流れ出てくる印象が強い鼻水ですが、実際は1日中、常に分泌されているもの。鼻水は鼻の粘膜を潤すという非常に重要な役割を果たしています。
しかも1日に出る鼻水の量は、風邪をひいてなくてもなんと1リットル以上。ただし、通常の鼻水として鼻から外に流れ出ているわけではなく、繊毛の動きに合わせて鼻からのど、そして胃へと流れていくのです。むしろ鼻水は通常、鼻から外へは流れ出さないようになっています。
とはいえ、鼻水の分泌量と鼻の粘膜の潤いに相関関係はありません。それよりも重要なのは、鼻から水分が蒸発しやすいかどうか。鼻水で粘膜を潤していても、蒸発量が多いと乾燥してしまうのです。
風邪を鼻水が予防しているメカニズム
鼻の粘膜が乾燥すると、バリア機能が低下して風邪をひきやすくなります。このように、鼻の粘膜の潤いは風邪の予防に重要な役目を果たしています。これが風邪を鼻水が予防しているメカニズムです。
そして、風邪を予防するために鼻水の蒸発を防ぐには、ちょっとした生活習慣が大切になります。それが室内の加湿と外出時のマスクです。室内では加湿器による乾燥対策は必須。加えて外出時にマスクをすると湿った体内の空気が鼻の中を循環します。乾燥した外気から鼻水を守ってくれるのです。
実際、風邪をひきやすい人の多くは鼻水の乾燥対策を行っていません。部屋の加湿やマスクなどの乾燥対策をしっかり行えば、鼻水で風邪を防ぐことができるのです。
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