インフルエンザでも熱が出ない症例が増えている
医療現場でインフルエンザでも熱が出ないという症例が増えています。高い熱が出ると考えられているインフルエンザは、じつは成人の2割、そして高齢者の5割は38度以上まで熱が出ないのです。あわせて、インフルエンザで熱を出さないための簡単な予防法を紹介しましょう。
インフルエンザでも熱が出ない理由
インフルエンザの熱は、多くの人はインフルエンザウイルスと「戦っているため」に熱が出ると考えがち。しかし実際は、インフルエンザウイルスと「戦うために」熱が出ているのです。
インフルエンザの熱は、リンパ球を活発にさせるためのもの。熱が上がるからこそ、リンパ球がインフルエンザウイルスと戦ってくれるのです。インフルエンザの熱は、リンパ球が戦いやすい環境を作るものでした。
このように病気のときに自分の体温を上げる力を発熱力といいます。そして、加齢とともに弱っていくのが発熱力です。つまり、インフルエンザでも熱が出ない理由は、加齢による発熱力の低下にあるのです。
熱が出ないインフルエンザの見分け方
なお発熱力が弱っていなくても、熱が出ないインフルエンザに遭遇することもあります。それには2つの理由が考えられるのです。
1つはインフルエンザの予防接種を受けている場合。こういった場合は症状が軽いまま治ってしまうことがあります。もう1つは、市販の風邪薬を服用している場合。風邪薬の効能で一時的に熱の症状を抑えることがあるのです。
このように熱が出ないインフルエンザでも、いくつか見分け方があります。筋肉痛や関節痛の症状がある場合は、熱が出ない場合でもインフルエンザを疑ったほうがよいでしょう。あまり熱が出ないにもかかわらず脈が速い場合も、インフルエンザである可能性が高いのです。
インフルエンザで熱が出ない予防法
とはいえ、インフルエンザで熱が出ないためには感染しないのが一番。インフルエンザで熱を出さないための予防法で、もっと簡単にできるのが「お茶を飲む」ことです。10~15分に1回、一口ゴクンと飲むようにします。
体内に入り込んだインフルエンザウイルスは、おもにのどから感染するもの。その際、のどが乾燥しているとより繁殖しやすいのです。
そこでお茶を飲むことでのどの乾燥を防ぎ、しかものどに付いたウイルスを洗い流せば一石二鳥。胃に流れ込んだウイルスは非常に酸度が強い胃酸で、ほとんど死滅してしまうのでした。
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