ニボルマブはメラノーマの治療に画期的な新薬
メラノーマは皮膚がんの中でもっとも危険な病気。悪性黒色腫とも呼ばれています。メラノーマ治療の画期的な新薬がニボルマブです。ニボルマブはこれまでの治療薬とは違うアプローチ。ニボルマブの登場によって、たとえ進行してしまったメラノーマでも治る可能性が高まりました。
ニボルマブはメラノーマ治療の新薬
メラノーマ治療の画期的な新薬がニボルマブです。オプジーボとも呼ばれます。ニボルマブは、これまでメラノーマに使われてきた治療薬とは違うアプローチをする薬です。
ニボルマブはがんによって抑えられている免疫機能を、元の本来の働きに戻します。がん細胞を攻撃する免疫細胞はT細胞です。表面にあるPD-1というツノが、がん細胞を攻撃します。
しかし、がん細胞は攻撃されるとPD-L1という物質を作り出し、ツノに結合して反撃。T細胞の本来の免疫機能が抑えられてしまうのです。
ニボルマブの効果はゆっくり現れる
ここでニボルマブはT細胞のツノに結合します。ツノにヘルメットをかぶせるようにして、がん細胞への攻撃を邪魔させないようにする仕組み。こうすることで、、がん細胞が作り出したPD-L1はツノと結合できず、T細胞は本来の力が出せるというわけです。
ニボルマブは3週間に1回、点滴で静脈に投与。効果はゆっくり現れることが特徴です。このため、メラノーマが大きくなっても、新たな転移が見つかっても経過を見るといいます。なお、ニボルマブの副作用は肝機能障害、皮疹、下痢、甲状腺機能障害、間質性肺炎などです。
実際、ニボルマブは3か月ほど経過してから効くこともあるといいます。そして、一度現われた効果は持続するのもニボルマブの特徴。すなわち、がんと共存できるということです。ニボルマブによって、進行してしまったメラノーマでも治る可能性が高まりました。
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