インフルエンザの流行時期はなぜ冬ばかりなのか
インフルエンザの流行時期といえば冬。インフルエンザウイルスには多くの種類があり、その組み合わせはなんと144通りも存在。なかには夏場に流行するインフルエンザがあってもおかしくない気もします。そこで、なぜインフルエンザの流行時期が冬なのかを詳しく見ていきましょう。
インフルエンザウイルスの正体
細菌が自分で栄養分を取り入れて自分で分裂するのに対して、ウイルスは自分だけでは生きていくことが不可能。すべてのウイルスには自然宿主といわれる生物がいて、その細胞の中に感染して増えます。
インフルエンザウイルスの自然宿主はカモ。カモの体内にいたウイルスが別の動物に感染し、そこで突然変異したウイルスが病気を発症させます。ただし、自分だけで生きていけないウイルスは、自然宿主が死ぬ病気は発症させません。自然宿主が死んでしまうと自分も死んでしまうことになるからです。
しかし、一部のウイルスは自然宿主以外の生物に感染すると、致命的な病気を引き起こしてしまうことがあります。それがインフルエンザウイルスの正体なのです。
インフルエンザの流行時期の理由
それでは、インフルエンザの流行時期が冬になるのはなぜでしょう? それは空気が乾燥していることに理由があります。乾燥しているのでくしゃみをしたときに、ウイルスが飛びやすくなるためです。
さらに冬場は気温が低いので、ウイルス自体が安定した状態で空気中に存在できることも理由の1つ。加えて冬は、人が締め切った場所に集まることが多いため、インフルエンザが流行しやすくなるのです。
ちなみに、秋になるとその冬に流行するウイルスの型が報じられますが、それを決定しているのはWHOこと世界保健機構。流行するインフルエンザウイルスをさまざまな国から遺伝子のデータを集めて予測しているのです。
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