血尿が色だけでは危険度を判断できない理由
血尿は色だけで危険度を判断することができません。真っ赤な血尿がすなわち危険というわけでもありませんし、血尿でも色が付いていないほうが重大な病気のときもあります。血尿が色だけではなぜ危険度を判断できないのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
血尿の色で危険度は判断できない
実際に、トマトジュースのような真っ赤な血尿を体験した女性がいます。しかし、病院で受診した結果は膀胱炎。抗生物質をもらって3日ほどですぐに治りました。血尿の色は、真っ赤だからが危険というわけではないのです。
膀胱炎の場合、炎症が膀胱全体に広がることがあって、ときに大量に出血するケースがあります。とはいえ、膀胱炎は基本的には短期間の治療でよくなる病気。慢性的でなければ危険な病気とはいえないのでした。
このように、血尿の色だけでは危険度は判断できません。健康診断で黄色いおしっこでも血尿が出ているといわれるのはよくあることです。
黄色い血尿の3%に危険な病気
血尿自体は、じつは一過性のものがほとんど。女性の場合は経血が混じってしまうこともありますし、高齢者の場合は血管がもろくなって出血しやすくなることもあります。
黄色いおしっこで血尿が出る場合の多くは、膀胱炎や前立腺肥大が原因です。これらも、危険な病気とはいえません。ただし、黄色い血尿の3%に含まれている、腎炎などの「腎疾患」や「膀胱がん」が危険な病気なのです。
とはいえ、多くの人が血尿を放っておいてしまうのが現状。むしろ血尿の色は真っ赤じゃないほうが危険といえるかもしれません。血尿の色がついていないからと再検査を受けずにいることで、重大な病気に気づくのが遅れてしまうからです。
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