健康診断の結果が再検査の人は受けないと危険
健康診断の結果が再検査となったと聞くと、また同じ検査をすると誤解する人が多いでしょう。しかし尿検査の再検査は、いわば精密検査です。危険な病気を早期発見するためのもの。健康診断の結果が再検査でも心配ないという誤解が、腎疾患や膀胱がんの危険性を高めてしまうのです。
健康診断の結果は再び検査ではない
健康診断の結果が再検査と聞くと、同じ検査を再び行うのかと勘違いしている人が多いはず。じつは健康診断の結果で尿検査が再検査となると、尿を顕微鏡で調べて血の形を確認するのです。
尿が作られている腎臓は、糸球体という毛細血管の集まりです。この毛細血管の壁には小さな穴が開いていて、血液中の老廃物や余分な成分をろ過しています。血液中の老廃物をろ過しているのは血管の穴です。
基本的に、健康体なら赤血球のほうが穴より大きいため、血管から外に出ることはありません。しかし、何らかのトラブルでこのろ過機能が壊れてしまうと、赤血球が血管から出てしまうのです。
健康診断の結果は精密検査ということ
このとき、赤血球は血管の穴を無理やり通ることになるため、形が変形してしまいます。すなわち、血尿の赤血球の形が病気の種類を示しているということ。赤血球が変形していれば腎臓病の疑いがあり、変形していなければ腎臓以外の病気の疑いがあると診断できます。
健康診断の結果が再検査となると、この赤血球の形を調べるということです。さらに、尿検査の再検査で行われる顕微鏡検査ではがん細胞を見つけることも可能。がんの組織から出血するときに、がん細胞も一緒に出てくることがあるからです。
このように、健康診断の結果が再検査ということは、次は精密検査を行うという意味。腎炎などの腎疾患や膀胱がんを早期発見することができます。健康診断の結果が再検査の人は必ず受けるようにしましょう。
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