脳内麻薬をコントロールして気象病を治す方法
最新の研究で痛みを抑える脳内麻薬を出す方法がわかってきました。そして、脳内麻薬をコントロールすることで気象病を治すこともできるのです。脳内麻薬の量を減らしてしまう最大の敵がストレス。ストレス軽減こそが脳内麻薬をコントロールする秘密なのです。
脳内麻薬はモルヒネの6.5倍の強さ
脳の中には側坐核という、痛みの制御に関係する部位があります。痛みをおきると神経をたどって脳へ伝わって、痛みを感じるという仕組みです。痛みを感じると、じつは側坐核が活性化。脳内麻薬が働き出します。すると、痛みを抑える信号が伝えられて、痛みが治まるのです。
これは私たちがもともと持っている、痛みを抑える機能になります。この脳内麻薬はモルヒネの6.5倍もの強さがあるもの。この人間にそもそも備わっている鎮痛機能が気象病の治療に応用されています。
気象病は慢性痛の一種です。慢性痛というのは、ストレスによって悪化するもの。ストレスが側坐核の動きを悪くして、脳内麻薬の量を減らしてしまうからです。すなわち、ストレスを減らすことが気象病の治療には重要なポイントになります。
脳内麻薬を活用して気象病を治す
脳内麻薬を活用して気象病を治すよい例が気象病予報です。ヨーロッパなどでは気象病予報を見るだけで、通院する回数が減ったという患者さんが多くいます。ストレスが軽減すれば脳内麻薬が正しく分泌されるため、気象病の症状は軽く感じるのです。
とはいえ、日本には気象病の予報はありません。そこで活用したいのが、週間天気の見るだけ治療法です。週間予報で晴れから雨など天気が移り変わるときが、内耳の気圧センサーが反応するタイミング。要注意の日となります。
このとき、これから天気が悪くなるから無理はしないように…とあらかじめ気を付けるのです。これでストレスが軽減され、脳内麻薬も正常に分泌されます。また、週間予報を見れば雨が長く続くものではないことがわかるもの。天気がよくなれば痛みがラクになると考えることもストレス軽減につながります。
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