尿路結石の痛みは詰まってふくらんだ腎臓が原因
人が感じる痛みの中でも、もっとも強いといわれるのが尿路結石の痛み。別名、痛みの王様とも呼ばれています。そんな尿路結石の痛みというと、細い尿管を石が刺激することでおこると思われがち。しかし、尿路結石の痛みは詰まってふくらんだ腎臓が原因だったのです。
尿路結石の痛みはふくらんだ腎臓
尿路結石の石は、腎臓で生まれて腎臓で育ちます。腎臓で徐々に大きくなるのですが、何かの拍子に尿管のほうへ落ちてしまうのです。ただし、この段階ではまだ痛くありません。
痛くなるのは石が尿管に入って詰まってしまうことで尿が滞留。尿管から出られない尿で腎臓がパンパンにふくらむと、まわりの神経を刺激します。これで尿路結石の激痛がおこるのです。
たしかに尿管に詰まった結石が痛みの原因であれば、下腹部あたりに痛みがおきそうなもの。しかし、実際の尿路結石の痛みは腰痛として現れるのが通常です。尿路結石の痛みはふくらんだ腎臓に原因があるのでした。
尿路結石の痛みの元となる石の正体
この尿路結石の痛みの元となる石の正体はシュウ酸カルシウムです。シュウ酸カルシウムの結晶がたくさんできると、尿路結石の石になります。
シュウ酸カルシウムは、野菜などに含まれるシュウ酸が体内のカルシウムと結びついて結晶になるもの。ほうれん草やナス、大根など苦みのある野菜にシュウ酸は含まれています。
このシュウ酸カルシウムの結晶は尿路結石の代表的な要素ですが、尿酸結晶もその1つです。アルコール全般が尿酸の原因。そのほか魚卵などに含まれるプリンタ委が肝臓で分解されて、尿酸ができるのです。
このため、シュウ酸やプリン体を多く含む食品の過剰摂取を避けることが、尿路結石の対策になります。痛みの王様といわれる尿路結石の痛みを味わいたくなければ、しっかり対策しておきましょう。
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