マラセチア毛包炎にニキビ治療薬は塗っちゃダメ
背中にできる吹き出物がニキビと勘違いしている人は多いはず。じつは背中ニキビのほとんどは「マラセチア毛包炎」なのです。しかも、間違ってニキビの薬を塗ってしまうとマラセチア毛包炎は大繁殖してしまいます。マラセチア毛包炎の見分け方と治療法を紹介しましょう。
マラセチア毛包炎はニキビ薬で悪化
背中や首周りにできる吹き出物はニキビではありません。ニキビの原因となるのはアクネ菌ですが、この吹き出物の犯人はマラセチア菌です。マラセチア菌は、アクネ菌と同じように毛穴の中で悪さをする菌。また、これまたアクネ菌と同様、皮脂をエサにして増殖する性質を持っています。
そして、マラセチア菌による吹き出物がマラセチア毛包炎です。背中や首の周りにできる吹き出物はマラセチア毛包炎がほとんど。これは、アクネ菌は首から上に多く、マラセチア菌は首から下に多いことに由来しています。
マラセチア毛包炎で気をつけなければならないのが治療薬。マラセチア毛包炎にニキビの薬を塗ると、同じ毛穴に生息するアクネ菌が退治されてしまいます。すると、同じ皮脂をエサとするライバルがいなくなったマラセチア菌は大増殖。さらにマラセチア毛包炎が悪化してしまうのです。
マラセチア毛包炎の治療は抗真菌薬
マラセチア毛包炎とニキビはどのように見分ければよいのでしょう? マラセチア毛包炎は発生する数で見分けます。ニキビが一度にできる数はせいぜい2~3個。一方のマラセチア毛包炎は、一気に10~20個できるのが特徴です。
マラセチア毛包炎の治療には、病院で処方される抗真菌薬を使用します。これはマラセチア菌は真菌類といって、カビや酵母の仲間だからです。
マラセチア毛包炎は治りづらい病気。マラセチア毛包炎の治療は、根気強く薬を使うことがポイントになります。少し症状がよくなっても再発の可能性があるため、数か月間は継続的に抗真菌薬を塗らなければなりません。
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