食後の中性脂肪が高いと動脈硬化が進行する理由
食後高脂血症とは、食後にだけ中性脂肪の数値が高い病気です。通常の健康診断は、前日の夜から何も食べずに空腹の状態で血液を採取するもの。このため食後高脂血症は、健康診断で中性脂肪が高いという結果が出ないのです。しかし、食後の中性脂肪が高いだけでも動脈硬化は着実に進むのでした。
中性脂肪が高い状態が1日中続く
健康診断で中性脂肪が高いという結果が出ない食後高脂血症は、じつは大きな問題につながります。食後高脂血症は、知らず知らずのうちに動脈硬化を進行させている可能性があるからです。
食後高脂血症は、食後の中性脂肪の分解が追いつかずに、中性脂肪の数値が上昇してしまう病気になります。ここで、上がった中性脂肪が下がりきらないうちに次の食事を摂ると、そこから再び数値が上昇してしまうのです。
こうして、食後高脂血症は1日中、中性脂肪が高い状態が続いてしまうことに…。健康診断で中性脂肪が基準値であっても、じつは中性脂肪が高いという人がいま増えているのです。
中性脂肪が高い状態で動脈硬化
しかも、動脈硬化は中性脂肪の上昇に比例して進みます。食後だけ中性脂肪が高い人も、中性脂肪が基準値を超えている人と同様に、動脈硬化が進みやすいことがわかっているのです。
中性脂肪が高い状態が続くと、血管の壁が傷つけられたり、悪玉コレステロールがプラークを作りやすくなります。こうして動脈硬化が進行してしまうと考えられるのです。
実際、食後高脂血症の人を調べてみると、実年齢よりも血管年齢が上回っている状態でした。食後高脂血症によって動脈硬化が着実に進んでいたことがわかります。食後の中性脂肪が高いだけでも動脈硬化は進行するのでした。
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