涙が出るのは目の粘膜をウイルスから守るため
白目の表面やまぶたの裏などにある粘膜。じつはここからも、風邪やインフルエンザに感染する可能性があります。たとえば、風邪の患者が咳をして、ウイルスを含んだ飛沫が飛散。それが目の粘膜に付着すると、その場所でウイルスは増殖していきます。涙が出るのは目の粘膜をウイルスから守るためなのです。
涙が出るのは目の粘膜を守るため
目の粘膜に付着して増殖したウイルスは、一定の量を超えると鼻とつながる管を通って、鼻や喉の粘膜に侵入。こうして風邪やインフルエンザに感染してしまうのです。常に空気に触れる目の粘膜は、油断できない感染源の1つです。
その目の粘膜をウイルスや細菌から守っている強力なバリアが涙です。瞬きをするたびに、ほんの少しずつ涙が出るようになっていて、目の表面やまぶたの裏の粘膜を常に潤しています。
じつは涙は血液から作られているもの。赤い血球成分が取り除かれて、ウイルスや細菌の感染を防ぐ成分が含まれています。すなわち、涙が出るのはさまざまな病気から目の粘膜を守るためだったのでした。
涙が出る量が現代人は減っている
ところが、現代人はこの涙が出る量が減ってきています。涙の不足などで目がひどく乾燥してしまうドライアイの患者数は近年、急激に増加。これこそが、涙が出る量が減ってきている証拠です。
その原因としてよくいわれているのが、スマートフォンやパソコンを使う時間が増えていること。それにより、涙が出るための瞬きの回数が減っているのです。通常、無意識に行われている瞬きは成人で、1分間に15~20回といわれています。
しかし、パソコン画面など一点を見つめていると、瞬きの回数はおよそ4分の1まで減少。目を開けている時間が長いほど涙は蒸発してしまいます。すると、目の粘膜を守るバリアがなくなり傷つきやすくなるのはもちろん、ウイルスや細菌に感染しやすくなってしまうのです。
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