ネイマールのシュートが初速から落ちない理由
ドリブルやフェイントが注目されるネイマールですが、じつはその真骨頂はそのシュートにあります。ネイマールのシュートは蹴り出しからゴールまでほとんど速度が落ちません。ネイマールはより確実にボールをミートしているため、シュートの威力に大きな違いを生んでいるのです。
ネイマールのシュートを詳しく分析
ネイマールのシュートといえば、2013年6月に開催されたコンフェデレーションズカップの初戦「ブラジルvs.日本」。その試合で見せた伸びのあるボレーシュートは、強烈なインパクトを残しました。
空中のボールを直接ボレーで蹴るため、ミートするのは非常に難しいもの。ネイマールはそれを、針の穴を通すかのごとく簡単に見せてくれまたのです。
本人いわく「どんなボールが来るか早く見極めて正確なタイミングでシュートを打つことが大事」とのこと。「あとはちゃんとミートできるかどうか。その足の動きが重要だ」と話します。
ネイマールのシュートを詳しく分析してみると、シュートの瞬間、ネイマールの足はボールにピッタリくっ付いてミートしています。そして、ほかの選手と比べてみると、大きく異なるのはボールが足から離れる瞬間です。
ネイマールの伸びのあるシュート
ほかの選手は、ボールと足の間にわずかな隙間ができています。一方のネイマールは、最後までずっとくい付いたまま。より確実にミートしています。このわずかな差がシュートの威力に大きな違いを生んでいるのです。
20m先のゴールを目がけてシュートを打ってもらうと、ほかの選手の蹴り出しの速度は時速108kmですが、ゴールに向かうにつれて失速。最後は時速80mまで落ちてしまいます。
しかし、ネイマールの蹴り出しは時速107kmだったものの、そのまま低い弾道でゴールに突き刺さったときには時速104km。日本戦で見せた相手の反応を上回る正確で伸びのあるシュートは、こうして生み出されていたのです。
ネイマールがまだボール遊びをしていた小さなころから、父親が足の甲をつねって「ここで蹴るとよく飛ぶぞ」と教えてくれていたといいます。そのせいもあって、ボールをしっかり捉えることをずっと意識してきたのです。
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