ネイマールのシュートは足をムチのように振る
ネイマールのプレイはドリブルやフェイントに目が行きがちですが、変幻自在の極めつけはシュートにあります。普通の選手がひざを基点にして蹴るところを、ネイマールは足の付け根を基点に足を振っているのです。ひざを自由に動かせるため、ギリギリまでコースを調整できます。
ネイマールはひざを固定しない
ネイマールはシュートのとき、ゴールキーパーが予想していないのはどこかを常に考えています。そして、軸足を右に向けながら逆の左に決めるのは日常茶飯事。なぜそんな変幻自在の動きができるのでしょう?
ネイマールのキックを、ドイツ・ブンデスリーガで活躍する乾貴士選手と比べてみます。シュートの一連の動作を分析すると、乾選手はモーションの途中でひざの位置を固定。ひざを基点にひざ下を振っています。教科書どおりのオーソドックスな蹴り方です。
一方のネイマールのシュートは、ひざを固定しないまま足全体で振り抜いています。普通の選手が2つの関節で、まるでヌンチャクのように足を振るのに対して、ネイマールのキックはそれがつながったムチのようなキック。この蹴り方こそが、シュートの予測を困難にしているのでした。
ネイマールのムチのような蹴り方
シュートの基本とされるヌンチャクのような蹴り方は、ひざを固定することでボールを確実に捉えています。しかし、この蹴り方ではひざを固定した時点でシュートコースが決まってしまうのです。
一方、ネイマールのムチのような蹴り方の場合は足の付け根が基点。ひざを自由に動かすことができるため、ギリギリまでシュートコースを調整できるのです。ネイマールにしかできない、しなやかな足使いといえるでしょう。
ドリブルやフェイントで変幻自在に相手を翻弄するネイマール。その極めつけともいえるのが、足をムチのように振るシュートだったのです。
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