酸素カプセルより効果的「高気圧酸素治療」とは
疲労回復や寝不足、二日酔いに酸素カプセルが効果があるのは、いまや多くの人が知るところ。じつは、その酸素カプセルよりも効果的に、捻挫や打撲、肉離れなどを早期回復できる治療法があるのです。それが「高気圧酸素療法」です。酸素カプセルとの違いを詳しく見ていきます。
酸素カプセルの効果は酸素効率の向上
酸素カプセルの効果は、カプセルの内部の気圧を標準気圧以上にして、酸素を取り入れる効率を向上させること。疲労回復や血行促進に効果があるといわれています。
一方の高気圧酸素療法は、潜水艦のような装置の中でくつろいで座っているだけという治療法。気圧を標準気圧以上にした装置の中で酸素マスクをつけて、合計60分ほど100%の純酸素を吸います。
酸素は血液中のヘモグロビンと結合して体内に運ばれますが、通常の気圧より高い環境になるほど血液に直接溶け込む量が増えていくもの。高気圧酸素治療によって、障害のある組織により多くの酸素を供給することができ、炎症を改善するなど回復効果が望めるわけです。
酸素カプセルの効果とはレベルが違う
ちなみに、酸素カプセルの気圧は1.3気圧ほど。それが高気圧酸素治療は2.5気圧と約2倍です。しかも純酸素を吸入するため、血液に溶け込む酸素は通常の約18倍まで増やせるとか。酸素カプセルの効果とはレベルが違います。
ただし、気圧や酸素濃度が上がるほど、中枢神経や肺などに異常をきたす酸素中毒や火災を引き起こす危険性が上昇。純酸素は3回に分けて吸入するだけでなく、綿100%の治療衣に着替える必要があります。また、スマホなどの電子機器や金属、カイロなどの持ち込みは禁止です。
高気圧酸素治療の効果としては、たとえばラグビー選手のひざ内側側副靱帯損傷なら27%ほど復帰期間が短くなるといいます。動物実験では5日目で腫れが引く打撲に対して、3日目で元のレベルまで回復したというデータもあるほど。本気で酸素治療をするなら、酸素カプセルでなく高気圧酸素療法を受けるのが正解です。
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