筋肉痛は超回復のチャンス!でも過労には注意
筋肉痛は物理的に筋肉が壊れた証拠。それは筋肉を太くする超回復のチャンスでもあります。損傷が大きくて筋肉痛が強ければリバウンドする超回復も大きくなります。ただし注意しなければならないのが過労。筋肉の超回復には筋トレ後24時間の休養が必要なのです。
目次
筋肉痛は超回復のわかりやすい事例
回復が元の状態に戻ることを指すとしたら、超回復は元の状態よりよくなることを示しています。この超回復は、普通に健康な人が前向きな生活をしているなかで、体の構造や機能に常におきている現象です。
人間は知らず知らずのうちに、この超回復によって健康的で丈夫な体を手に入れられるようにできています。しかし、多くの人が超回復の機能があることを意識していないため、有効に使えていないのが現状です。
超回復のわかりやすい例が骨折。骨が一度折れた部分は元の骨より太く、強くなるのはよく知られています。また、筋肉痛も超回復のわかりやすい事例。筋肉痛のあと、筋肉は超回復するからこそ筋力アップしていくわけです。
筋肉痛の超回復は強いほど大きくなる
激しい運動をしているとき、じつは筋肉は壊されています。自覚がないくらいの微細損傷が組織レベルでおきているのです。スポーツや肉体労働などで筋肉を使った場合、瞬発的に激しい運動をすればするほど筋肉の組織は大きく損傷します。
筋肉痛は、物理的に筋肉が壊れたことと、体内に活性酸素などが出て障害を拡大するなど、生理的コンディションが変化して発生する痛みです。筋肉がブチブチと切れているのだから、炎症で痛みが出るのも当然でしょう。
そして、人間の体には壊れたり疲労したりした組織を修復しようとする機能があります。このとき、以前の体より強くなるように修復しようとするもの。同じ強さに回復したのでは、同じ運動や作業でまた損傷してしまいます。
こうして体が自力でより強くなろうとするのが、筋肉痛の超回復です。損傷が大きければ大きいほど、つまり筋肉痛が強いほどリバウンドする超回復も大きくなります。
筋肉痛の超回復には栄養と休息が必要
ただし、損傷が続いて疲労が大きくなりすぎるとリバウンド自体がおきません。激しい筋肉トレーニングを続けていけば、筋肉細胞はどんどん壊れてしまいます。
ただ闇雲に体に負荷をかける運動を続けると、体のパフォーマンスは下がる一方です。筋肉トレーニングのあとには体を超回復させなければなりません。そして、超回復を実現させるために必要なのは、運動と栄養と休息です。
運動によって体に負荷をかけて、そのあとに体に栄養と休養を与えることで、筋肉痛が出たあとに超回復が訪れます。そうして初めて、体のパフォーマンスが向上するのです。それでは、どれくらいの休養を体に与えればよいのでしょうか?
筋肉痛でも超回復の可能性が残る
超回復は一種のリバウンド現象ですが、人間の体はリバウンドするまでに一定の時間が必要になります。一般的に筋肉トレーニングは、24時間あけないと十分なリバウンドができないと考えられます。
逆にいえば、24時間たたないうちに同じ筋肉を使ったトレーニングを行えば、体が回復する前に負荷を与えるということです。これを繰り返していくと、いずれオーバーワークとなってしまいます。いわば疲労ではなく過労です。
つまり、筋肉痛が強いほど超回復が大きくなるのは、リバウンド現象がおきる範囲内での話といえます。そして、この疲労と過労のはざまで戦っているのがスポーツ選手ということ。一流選手ほど筋肉痛が出ていても、過労の一歩手前まで自分を追い込んでいき、超回復の可能性が残されているギリギリのところまで負荷をかけているのです。
筋肉痛と超回復にアフターケアが重要
ここで筋肉痛がおきるとういことは、筋肉周辺の組織が硬く変化しているということ。こわばった筋肉は血液循環が悪い状態です。酸素や栄養素の供給や老廃物の回収が滞るため、超回復も遅れてしまいます。
このため超回復には、アフターケアとして硬く張った筋肉を柔らかくすることが重要。すみやかに筋肉をほぐすことで血液の循環をよくしてあげることで、酸素や栄養素を供給して老廃物の回収を促進させるのです。
そんな超回復を早くするためのアフターケア3本柱が「ストレッチ・マッサージ・クールダウン」になります。いずれも筋肉のポンプ作用を利用して、血液循環を促進。超回復を早くする効果が期待できるのです。
筋肉痛でも超回復のため完全休養しない
なお、超回復するためには筋肉痛でも完全休養するより、軽く体を動かしたほうがオススメ。完全休養で体を動かさずに昼寝ばかりしていては、筋肉の超回復も遅くなるのです。
筋肉疲労や筋肉痛の回復には血液の循環が重要。そのためには、ウォーキングやジョギングなどをゆっくり行うと効果的です。1時間ほど行えば、全身に酸素と栄養をたくさん送ることができるでしょう。
血液の循環がよくなれば、筋肉の損傷部分に酸素が送り込まれて修復が促進されます。筋肉中にたまっている乳酸なども早く取り除くことが可能です。アスリートのあいだでも、休息といっても完全に休養しないのがいまのトレンドです。
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