深視力がすぐれているとピッチが俯瞰的に見える
よく一流サッカー選手は、ピッチ上にいながらにして敵・味方を俯瞰的に把握できるといいます。これは「深視力」という目の能力がすぐれているからできる芸当。そこで、サッカーにおける深視力の意味とその測定方法を紹介します。そして、深視力を鍛える方法についても見ていきましょう。
深視力はトップと控えの選手で大差
深視力は、サッカーにおいて大事な目の能力です。複数のものの距離感を認識する能力になります。すなわち、深視力は距離感のベースとなるものです。サッカーで距離感はたいへん重要になります。
たとえばキラーパス。広いピッチで入り乱れる敵・味方の距離感を把握し、空いているスペースを早く使うことができるかがキラーパスが通るかを左右します。深視力による距離感がつかめていないと、パスミスをして即失点につながることもあります。
じつは、Jリーガー48名の目の能力を調べたところ、トップ選手とサブ選手で大きく違っていたのが深視力でした。動体視力などと比べて、深視力がトップと控えの選手のあいだでもっとも大きな差があったのです。
深視力は大人から鍛えるのは難しい
フォワードの選手はパスを受けることが多いため深視力がとくに必要ではありません。しかし、パスを出す側になるミッドフィルダーには深視力な能力といえるでしょう。
深視力を測定する方法は、箱の中の3本の棒のうちの真ん中の棒のみが前後に動く装置を使います。3本の棒が横一直線に並んだと思った場所でスイッチを押して、実物との誤差を測定するのです。
とはいえ、深視力を大人になってから鍛えるのは難しいもの。子どものときに鍛えないと、あとで得られない能力です。深視力を鍛えるには、屋外で遠くのものや近くのものなど距離の変化があるものを見ることが大事。鬼ごっこやボール蹴りなど、さまざまな目の使い方をすることで深視力は鍛えられます。
■「サッカー」おすすめ記事
心配性な日本人はトレーニング向きの国民だった
シャビをMRI検査してわかった理想のサッカー脳
シャビが知能テストしたら状況把握が超速かった
ネイマールシュートはつま先でボールを包み込む
ネイマールのドリブルは相手の筋肉収縮を捉える
ネイマールがドリブルで相手をかわす練習方法
ネイマールのスパイクに刻まれた文字の秘密とは
ネイマールのシュートが初速から落ちない理由
ネイマールのシュートは足をムチのように振る
噛み合わせ治療で選手生命が10年伸びた久保竜彦