パスタのゆで方の基本「塩」には意味がなかった
パスタをゆで方の基本として「塩」を入れるのが常識という人も多いでしょう。実際、イタリア料理店のプリッとした食感の秘密はパスタのゆで方にあります。とはいえ、家庭で入れている程度の塩はほとんど意味がありません。むしろ塩なしのパスタのゆで方でも十分に美味なのでした。
パスタのゆで方でプリッとした食感
イタリア料理店でプリッとした食感のパスタが出てくる秘密は、パスタのゆで方にあります。パスタを濃い塩水でゆで上げて、それをお湯ですすぐというゆで方です。わざわざ濃い塩でパスタをゆでる理由は何でしょうか?
パスタの主成分であるでんぷんは、固いツブツブになって入っています。パスタを真水でゆでると、ツブツブが水を吸い込んでふくらみ、やわらかい糊状に変化してくっつき合います。これが「糊化」と呼ばれる現象です。
ここで塩水でパスタをゆでると「糊化」が遅くなります。このため、ゆで上がったときにパスタのでんぷんがしっかり残るため、歯ごたえがアップするのです。この効果を求めて、イタリア料理店では濃い塩を使ってるのでした。
パスタのゆで方は塩なしでも美味
ところが、パスタのパッケージに書かれたゆで方では塩は0.6%ほど。イタリア料理店のような濃い塩水ではありません。実際に「塩0.6%」と「塩なし」でゆでたパスタで、どちらが好きかを街頭アンケートしたところ、ほとんど変わりがないという結果になりました。
実際にパスタの弾力を測定したところ、グラフはほぼ同じ形状。誤差程度の差しかありませんでした。0.6%程度の薄い濃度の塩では、でんぷんには影響が少ないのです。塩分濃度が2%以上ないとプリッとした食感は期待できません。
実際「塩ゆで不要」と書かれたパスタも見られます。結論としては、プリッとした食感を目指すならパスタのゆで方は塩分2.5%以上。とはいえ、塩なしのパスタのゆで方でも十分に美味ということです。
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