10時間睡眠でスポーツパフォーマンスが向上
スポーツにおいて睡眠は、トレーニングと栄養に並ぶ重要な要素。しかし、この睡眠がアスリートにとっては不足がちといいます。実際、日本人の平均睡眠時間は7時間50分。世界でも第2位の短さです。しかも10時間睡眠にしたらスポーツパフォーマンスが向上したというデータもあるのです。
ロナウドやメッシも10時間睡眠
クリスチアーノ・ロナウドやメッシは、1日10~12時間の睡眠をとっているとか。ちなみに、これは昼寝を含んだ睡眠時間になります。体力の回復のために、トレーニングに応じた睡眠時間をとることが大切。それによって非常に集中力が高まったり、トレーニングの効果が上がったりするのです。
というのも、アスリートはトレーニング量に応じた睡眠時間を確保しなければ、消費した体力が回復できまません。たとえば、早稲田大学駅伝部の選手の場合、通常の練習で走る距離が1日20kmだと睡眠時間はおよそ7時間。しかし、1日50km近く走る合宿の時期になると、睡眠時間は2倍のおよそ14時間になります。
ちなみに、睡眠時間の内訳は7時間のときは、午前が50分、午後が10分、夜間が6時間。14時間のときは、午前が3時間、午後が3時間、夜間が8時間となります。
10時間睡眠で競技データが向上
さらに睡眠時間に関して注目すべきデータがあります。それはアメリカの大学で、バスケットボールの選手を対象に行われた実験です。8時間睡眠の選手に、5~7週間のあいだ10時間睡眠を推奨し、競技データを比較しました。
すると、282フィートダッシュが16.2秒が15.5秒に、フリースローの精度が10回中7.9回が8.8回に、3Pシュートの精度が15回中10回が11.6回にと、すべての競技データが向上したのです。これは睡眠をしっかりとることによって、本来その選手が持っている力が十分に発揮された結果と分析されています。
しかし、睡眠時間を増やしかたらといって記録がいきなりのびるわけではありません。282フィートダッシュの結果を時系列で見ていくと、そのデータは徐々に上がっていって、40日以上あとにタイムは1秒縮まっています。
競技データがどんどん早くなっているということは、本来持っている力が出るようになるためには、1日や2日長く寝ただけでは効果はないということ。大切なのは、きちんとした睡眠習慣を続けることが重要なのです。
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