体が固いと人より疲れやすくなるメカニズムとは
体が固いと人より疲れやすいことをご存じですか? 日常生活で立ったり歩いたりするとき、人間は常にお尻やももなどさまざまな筋肉を収縮させています。収縮させる筋肉と反対の働きをする筋肉が固いと、そのぶん余計に大きな力が必要です。体が固いと疲れやすくなるメカニズムを解説します。
体の固い人は疲労しやすくなる
筋肉には拮抗筋といって、片方が収縮するともう片方が伸展する組み合わせが存在しています。たとえば、椅子から立ち上がるときには、太ももの前部にある大腿四頭筋が収縮すると同時に、太もも後部にあるハムストリングが伸展。こうして、ひざが伸びるわけです。
このとき、ハムストリングスが柔らかければ、大腿四頭筋は必要最小限の力でひざを伸ばすことができます。しかし、ハムストリングスが固いと、大腿四頭筋は余計な力を出して収縮しなければなりません。
このように体が固いと、日常生活のさまざまな場面で余計な力を使わなければならないということ。そのぶん、体の固い人は体の柔らかい人よりも確実に疲労しやすくなるのです。
体が固い人の疲労予防にストレッチ
腕や足などを大きく動かすアスリートにとっては、体が固い影響は致命的でしょう。体が固いとスポーツでは疲れやすくなり、持久力の面では圧倒的に不利になるのです。
また、体が固いとケガにもつながります。よくしなる竹が折れにくいように、柔軟性が高い筋肉や腱は、損傷しにくいもの。体が硬い人はその逆ですから、損傷しやすいわけです。
体が固い人の疲労予防にはストレッチがおすすめ。体が固い人はもちろんのこと、普通の人でもストレッチで柔軟性が高まれば、無駄なエネルギーを使わなくてよくなります。
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