突然死リスクを高める寝酒は百害あって一利なし
寝酒は寝つきをよくしてくれることもあり、習慣化している人も多いでしょう。しかし、寝酒は睡眠の質を下げて突然死リスクを高めます。しかも睡眠時無呼吸症候群も悪化させるため、さらに突然死リスクを高めてしまうのです。突然死リスクを高める寝酒は百害あって一利なしなのでした。

突然死リスクが寝酒で高まる理由
たしかに寝酒は、寝つきをよくする効果はあります。しかし、一方で寝酒は自律神経の交感神経を刺激してしまうもの。逆に「睡眠の質」は下がってしまうのです。
睡眠の質は、就寝してから3時間以内におこるノンレム睡眠がしっかりとれているかで決まります。ここで交感神経が高まっていると、なかなか深い眠りに入れません。このため、睡眠の質が下がってしまうのです。
そして、睡眠は体を修復するタイミング。睡眠の質がよくないと、痛んだ体が再生されないことになります。それだけで、心筋梗塞や脳卒中などリスクが高まってしまうのです。これが突然死リスクが寝酒で高まる理由になります。
突然死を招く睡眠時無呼吸症候群
突然死リスクはそれだけではありません。お酒の影響でのどの筋力が落ちると舌の位置が下がって気道を狭小化。しかも同時に、のどの奥がむくんで、のどの付近の気道が狭くなってしまうのです。
このため、寝酒は無呼吸になりやすい環境を作ります。すなわち、寝酒をすると「睡眠時無呼吸症候群」が悪化。これが、突然死を招く原因となる可能性があるのです。
睡眠中に無呼吸状態が続くと、心拍数が上昇してしまいます。すると心臓や血管に負担がかかり、心筋梗塞や脳卒中などの突然死の危険が高まるのです。しかも、睡眠時無呼吸症候群の人は合併症のリスクも上昇します。心筋梗塞・狭心症は2~3倍、脳卒中は4倍、糖尿病は2~3倍も発症リスクが高まるのです。
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