筋肉量が少ないと風邪が治りづらくなって重症化
筋肉量はさまざまな病気と深い関係があります。とくに関係が深いのが筋肉量と免疫。筋肉量が少ないと免疫力が低下するために、風邪などをひいたときに重症の肺炎などに移行する可能性があるのです。そのほか、筋肉量は生活習慣病や認知症にも関係しています。詳しく見ていきましょう。
筋肉量が少ないとアミノ酸が減る
風邪をひいて体調が悪いとき、ウイルスなどを撃退してくれるのは筋肉で作られたアミノ酸。しかし、筋肉量が少ないとアミノ酸の量が減るため、風邪が治りづらくなるだけでなく、こじらせて重症化することもあります。
筋肉は免疫力の最後の砦とも呼ばれているほど。筋肉量の不足は免疫力低下を招くため、ふだんから筋トレすることは免疫力アップにもつながるということです。
また、筋肉量の不足は生活習慣病の悪化を招いて、脳卒中や心筋梗塞の発症リスクを高めます。というのも、体内の糖分の9割を使っているのが筋肉です。筋肉が少ないと糖分の消費量が減って肥満の原因となります。
筋肉量は認知症リスクとも関係する
そして、筋肉で消費しきれず行き場を失った糖分が血液中に溜まることで、糖尿病のリスクが高まるのです。糖尿病を予防するためにも、糖分を効率よく消費してくれる十分な筋肉量は欠かせないのです。
「認知症になりたくなければ筋肉をつけなさい」といわれるほど、筋肉量は認知症リスクとも関係します。筋肉量が減ると疲れやすい体となって食事量が減少。行動範囲も狭まります。すると、ますます筋肉量が減って外出も減ることに…。
外出頻度と認知症の発症リスクの関係を調べたところ、毎日外出していた人に比べて、外出が1週間に一度だった人はリスクが3.5倍ということがわかりました。筋肉量を増やすことで認知症リスクを下げられるというわけです。
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