呼吸筋ストレッチは吸息筋と呼息筋に分けて実践
肺はいってみればただの柔らかい袋でしかありません。自分で縮んだり脹らんだりすることはできないのです。縮ませたり膨らませたりするのは呼吸筋。呼吸筋が、まわりから肺をしぼませたり膨らませたりしているのです。この呼吸筋をふだんからストレッチすることで、深い呼吸が手に入ります。
呼吸筋が硬くなると浅い呼吸になる
呼吸の基本は、まず肺の外側にある胸郭の呼吸筋が収縮することによってスペースが広がります。それにつられて肺が広がることで、空気が入ってくる構造です。
ここで胸郭にある呼吸筋は自分で勝手に動くことはできません。脳からの収縮しなさいという命令を受けて動いています。息を吸いなさいという指令で吸息筋が働き、次に息を吐きなさいという指令で呼息筋が働くわけです。
この吸息筋と呼息筋が交互にキチッと動いていることが呼吸としては重要になります。しかし、胸の呼吸筋が硬くなってくると、胸郭が広がりにくくなってしまって浅い呼吸になってしまうのです。
効果的な呼吸筋ストレッチのやり方
このため、重要なのは胸の呼吸筋を柔らかくしておくこと。そのために効果的な呼吸筋ストレッチのやり方を紹介しましょう。まずは胸の前で手の平を自分に向けて手を組んだら、両手を前方に伸ばしながら背中を丸めて息を吸います。
これが吸息筋のストレッチになるのです。吸うのは鼻から、吐くのは鼻でも口でも構いません。回数としては2~3回ほど繰り返します。ポイントは、これを1日何回も繰り返すことです。
一方の呼息筋のストレッチは、腰の後ろで手を組んだら両手を伸ばしながら息を吐きます。吸息筋は胸の上部に多く存在していて、呼息筋は胸の下部に多く存在。呼息筋のストレッチではお腹の上部あたりに刺激が入るのがわかるはずです。