加圧トレーニングの効果で筋肥大するメカニズム
加圧トレーニングとは、腕や脚の付け根を専用ベルトで締め付けることにより、筋肉内の血液循環を制限した状態でトレーニングを行うもの。加圧トレーニングの効果として、低強度・低容量でも著しい筋肥大がおこります。加圧トレーニングの効果を詳しく見ていきましょう。
加圧トレーニングの効果で速筋を使う
筋繊維はその特性により大きく2つに分けられます。収縮速度の大きな速筋繊維と、収縮速度が遅く持久力にすぐれた遅筋繊維です。筋肥大しやすいのは速筋線維なので、筋トレでは速筋線維をいかに鍛えるかがポイントになります。
とはいえ、通常のトレーニングでは遅筋繊維から優先的に使われて、筋力の増大とともに速筋繊維が使われるもの。このため、ある程度大きな筋力を発揮して、速筋線維を筋トレに参加させる必要があります。
一方、加圧トレーニングは血液循環を制限するため、血液に乗って運ばれてくる酸素が不足。筋肉内は低酸素状態になります。すると酸素を用いたエネルギー供給をおもに行う遅筋線維が、低酸素状態では十分に筋活動できません。加圧トレーニングの効果で、低レベルの筋力発揮でも速筋線維を使わざるをえないのです。
加圧トレーニングの効果で筋肥大
さらに、血流が制限された低酸素環境下での運動は、細胞内のエネルギー供給の仕方に変化がおこります。通常はエネルギー供給は2段階で行われるもの。無酸素でエネルギーを生産するステップ1と、その代謝物と酸素を使って有酸素でエネルギー生産するステップ2があるのです。
ここで加圧トレーニングで血流を制限すると細胞内は低酸素状態になり、酸欠の状態になります。すると、酸素を使ってエネルギーを生産するステップ2が著しく制限されるのです。このため、加圧トレーニングの効果で代謝物が乳酸として激しく蓄積。筋肥大のシグナルとなるのです。
これに加えて、加圧トレーニング後に専用ベルトを外すと、拡張した血管に多量の血液が流れます。トレーニング前より一時的に血流が増加するとともに活性酸素が発生。加圧トレーニングの効果でストレスがかかり、筋肥大のシグナルになるのです。
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