スロートレーニングが低強度でも超回復する理由
トレーニングで効率よく筋肉の超回復を実現するためには、強い負荷で繰り返し運動を行っている状態が理想的です。とはいえ、実際に強い負荷でトレーニングを行わなくてもOK。それと同じ筋肉の状態を作ることがポイントです。それを有効利用したのがスロートレーニングです。
スロートレーニングは締め付けない
効率よく筋肉の超回復を実現するのに有効なのが、筋肉の血流を制限すること。強い負荷で繰り返し運動を行っている状態を作ります。筋肉の付け根部分をベルトなどで締め付けて、血流を制限して行う加圧トレーニングが有名です。
実際、加圧トレーニングはベルトを締めた状態なら、最大筋力の20%ほどの軽い負荷でも超回復の効果が得られることがわかっています。しかし、血圧が下がりすぎてブラックアウトをおこすなどのリスクもあるのです。
そこで、外から筋肉を締め付けない方法として考案されたのがスロートレーニング。最大筋力の30~50%ほどの軽い負荷で、1つの動作に3~5秒かけてゆっくり行うトレーニング方法です。
スロートレーニングで超回復する理由
そもそも筋肉は、最大筋力の30~40%程度の力を発揮すると、収縮による内圧の上昇によって筋肉中の血液の流れが減少します。このとき、すばやく動くと筋肉は一瞬ゆるみ、血液がすぐに流れてしまうのです。
ここで、あえてゆっくり動くのがスロートレーニング。持続的に力が発揮されるために筋肉の緊張状態が保たれ、血流が制限されるというわけです。ダンベルを引き上げるときも下ろすときも、3~5秒かけてゆっくり動かし、筋肉の緊張状態をキープします。
すなわち、スロートレーニングは加圧トレーニングと同じ状態を作っているということ。これがスロートレーニングが低強度でも超回復する理由です。
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