体の歪みは肩や首がこる本当の原因ではなかった
体の歪みは、さまざまな体調不良をもたらすとわれています。とくに、肩や首がこるのは背骨のS字カーブや骨盤の正しい傾きが崩れておこる体の歪みが原因と考えるのが一般的です。しかし、体の歪みは誰にでもおきるもの。肩や首がこる本当の原因とはいえないのでした。
体の歪みは誰もが抱えている
背骨のS字カーブは、普通に生活していても崩れていくものです。たとえば野球のピッチャーは右利きなら、何万回と右腕でボールを投げるわけですから、筋肉量は自然と右腕に偏っていきます。
右腕の骨にも負荷がかかりますから骨密度のそのぶんアップ。左腕と比較して、右腕のほうが重くなってきます。こうなると、体が右側に傾きそうなものですが、多くの投手の姿勢が傾いているようには見えません。
このような左右差はどんな人にでもあるもの。仕事や日常生活で何らかの動作を続けていれば、大小の左右差は必ず生まれてしまいます。左右差があるということは、すなわち誰もが体の歪みを抱えているということです。
体の歪みでなく筋肉量を是正
ここで体の歪みを抱えていても、まったく問題なく動作が快適に行えるのであれば何ら矯正する必要はありません。その人にとって、関節や筋肉に負荷がもっともかからない姿勢こそが正しい姿勢だからです。
じつは、肩や首の痛みの原因は筋肉量の低下にあります。筋肉量は20歳前後がピーク。意識してスポーツやトレーニングを行わないと、だんだん減っていきます。筋肉量が減って少ない筋肉で体の歪みを支えるために、痛みがおきるのです。
ここで体の歪みを解消しようとしても、長年積み重なってきた体の動きはそう簡単には治りません。対処すべきは筋肉量の低下のほう。肩や首がこるのを治すなら、体の歪みでなく筋肉量の減少を是正すべきなのです。
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