無酸素運動と有酸素運動の違いはエネルギー源
無酸素運動と有酸素運動の概念は誤解されていることが多いもの。よくある誤解としては、息を止めてできる運動が無酸素運動で、呼吸しないとできな運動が有酸素運動…というものです。無酸素運動と有酸素運動の違いとは、供給されるエネルギー源の違いにあるのでした。
無酸素運動と有酸素運動の違い
無酸素運動と有酸素運動は、ともに全身を使った運動です。この2つの違いは、運動中に必要なエネルギー源をどのように作り出しているかにあります。
主として酸素を使わずに作り出したエネルギーを使うのが無酸素運動、おもに酸素を使って作り出したエネルギーを利用するのが有酸素運動です。
そして、いわゆる呼吸が有酸素的なエネルギー産出になります。酸素を取り込んで体内の糖質や脂質と化学変化をおこすと、二酸化炭素と水、そしてエネルギーが発生するのです。
無酸素運動は疲労物質が蓄積する
運動中のエネルギーがこれでカバーできればよいですが、運動の強度が強くなるとエネルギーの需要に供給が追い付きません。すると、酸素を使わない無酸素的なエネルギー産出に頼る割合が増えていきます。
無酸素的にエネルギーを産出すると、乳酸や水素イオンなどの疲労物質が筋肉内に蓄積。筋肉が疲労して運動を長時間続けることができなくなります。
つまり、比較的低強度で運動時のエネルギー源を有酸素的エネルギーに頼るのが有酸素運動です。自転車やランニング、水泳などの持久的運動でも、強度が高かったりアップダウンがあるもので無酸素的エネルギーに頼る部分が多い場合は、無酸素運動になるのです。
無酸素運動と有酸素運動を見分ける
そんな無酸素運動と有酸素運動のボーダーラインを「無酸素性作業閾値」と呼びます。無酸素運動になると酸素供給も追い付かなくなるため、有酸素運動で期待できる脂肪燃焼の効率も下がってしまうのです。
いわば無酸素性作業閾値は、効率よく脂肪を燃焼させる有酸素運動の限界値ということ。一般的には「180-年齢」で求められる心拍数が無酸素性作業閾値とされています。たとえば年齢が35歳であれば心拍数145を超えるまでが有酸素運動、145を超えると無酸素運動になるということです。
無酸素運動の閾値をもっと簡単に見分けられるのが「笑顔」。運動しながら笑顔でいられなくなる時点で、無酸素運動と考えてよいでしょう。無酸素運動にならないジョギングやウォーキングの目安は、笑顔で続けられるかどうかなのです。
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