腱鞘炎の症状は指の腱を包む鞘(さや)の炎症
スポーツ選手や手をよく使う人がなりやすい「腱鞘炎(けんしょうえん)」。ピアニストやマンガ家の職業病として知られています。腱鞘炎の症状は、文字どおり指の腱を包んでいる鞘(さや)である腱鞘におきる炎症です。腱と腱鞘がこすれておこるのが腱鞘炎なのでした。
腱鞘炎の症状は腱と腱鞘の炎症
腱といえばアキレス腱が思い浮かべる人も多いはず。腱とは筋肉と骨をつないでいる組織です。通常は筋肉の両端にあって、骨に付着しています。ただし、前腕部やふくらはぎの筋肉には指先を動かすために長い腱が存在しているのです。
このとき、激しい移動による摩擦を防ぐために存在するのが腱鞘。腱を包むような形状で、スムーズに動くようになっています。この腱と腱鞘のあいだで発生する炎症が腱鞘炎の症状です。
使いすぎによって腱鞘が厚くなったり、腱の表面が傷んだりして、腱と腱鞘がこすれて炎症が発生。腫れや痛みが生じて、指の曲げ伸ばしがしにくくなります。これが典型的な腱鞘炎の症状です。
腱鞘炎の症状は女性に出やすい
ちょうど操り人形を操る糸を通すガイドのような存在が腱鞘炎。このガイド部分で、ガイド側もしくは糸側に傷ができてしまっているわけです。動かすたびに痛みがおこる腱鞘炎の症状は、こうして発生しています。
腱鞘炎の症状は女性に出やすいという特徴があります。とくに多いのが妊娠中や出産後、更年期です。これはホルモンの影響で、腱鞘が硬くなったり縮んだりすることが原因といわれています。
腱鞘炎の症状は、指を休ませて安静にすることが大切です。軽い症状の腱鞘炎であれば、しばらく安静にしておくことで改善します。テーピングで指の関節の動きを制限するのもよいでしょう。
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