仙腸関節が原因の腰痛はブロック注射で治療する
仙腸関節とは、骨盤を構成する仙骨と腸骨をつなげる関節のことです。仙腸関節の動きはわずか2~3mmですが、上半身と下半身をつなぐ大切なジョイント。この仙腸関節が原因で腰痛になることがあるのです。そんな仙腸関節が原因の腰痛はブロック注射で治療するのでした。
仙腸関節による腰痛は座ると痛む
じつは人間の体は頚椎や腰椎、仙腸関節、股関節、膝関節、足関節などで衝撃を吸収しています。しかし、仙腸関節以外は地面と水平になっているため、歩行やジャンプなどで発生する垂直方向への衝撃を吸収しにくいのです。
つまり、垂直方向の衝撃の多くを吸収しているのが仙腸関節というわけ。この仙腸関節が動かなくなってしまうと、それまで吸収していた衝撃が周辺の筋肉や靭帯に加わって痛みが発生。それが腰痛として現れるのです。
仙腸関節による腰痛の特徴は、椅子に座ると痛むことがあります。椅子に座ると座骨が固定されてしまうため、上からの衝撃をすべて仙腸関節が受けることになるからです。
仙腸関節による腰痛にブロック注射
仰向けで寝ると痛むことも仙腸関節による腰痛の特徴になります。仰向けで寝ると内臓の重みが仙腸関節にかかるため、痛みが発生するわけです。そんな仙腸関節が原因の腰痛はどのように治療するのでしょう?
医師が取り出したのは1本の注射。仙腸関節にブロック注射を行うのです。ブロック注射とは、痛みを感じる部分に麻酔剤を注入する治療法。麻酔剤を仙腸関節の狭い隙間に注入します。
ブロック注射は仙腸関節の痛みを麻痺させるだけでなく、仙骨と腸骨の間をわずかに広げて動きを滑らかにすると考えられているのです。まだ研究段階ですが、単なる麻酔効果だけでなく、仙腸関節の状態も改善します。
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