筋肉をつける食事の基本はタンパク質とビタミンB6
筋肉をつける食事に欠かせない基本食材が「タンパク質」です。しかし、タンパク質が筋肉になるにはやや手間がかかります。そして、そのときに必要になるのが「ビタミンB6」です。おもに緑黄色野菜に含まれるビタミンB6が不足すると、効率的に筋肉をつけることができません。
目次
筋肉をつける食事はタンパク質が基本
筋肉の材料となるのはタンパク質。牛肉・豚肉・鶏肉のほか、卵や牛乳、ツナ、アジやイワシなどがよく知られています。筋肉をつける食事には、こういった質のよいタンパク質食材が不可欠です。とはいえ、ただ補給しても体の中で有効利用できないと意味がありません。
じつはタンパク質は、速やかにエネルギーに変換される糖質に比べると、筋肉とするためには手間がかかる栄養素なのです。筋肉をつける食事には、それなりの栄養バランスを考えなければなりません。
食事で摂ったタンパク質は一度、最小単位のアミノ酸に分解されます。分解されたアミノ酸は血液によって運ばれて別のアミノ酸に組み替えられ、しかるべき場所で再びタンパク質として合成されるのです。
筋肉をつける食事は緑黄色野菜も必要
そして、タンパク質の分解のプロセスで必要なのが、ビタミンB6という補酵素。さらにビタミンB6は、アミノ酸から別のアミノ酸が合成されるときのプロセスにも関わっています。
ビタミンB6は、肉や魚、卵などのタンパク質食材にも含まれているもの。しかし、緑黄色野菜にも豊富に含まれています。代表的な食材は、赤・黄・緑の各種ピーマンやかぼちゃ、シシトウ、アサツキなどです。
筋肉をつける食事としてせっかく摂ったタンパク質を有効利用するためにも、緑黄色野菜をとることが大切。小鉢や付け合せ、薬味などとして上手に取り込んでいきましょう。
筋肉をつける食事はドカ食いしない
筋肉をつける食事で、1日に必要なタンパク質は体重1kgあたり1gが目安。体重60kgなら60gということです。ただし、筋トレ期間中の筋肉をつける食事なら通常の1.5倍、すなわち体重1kgあたり1.5gが目安になります。体重60kgなら90gです。ちなみに、肉類や魚介類は100gで20g前後のタンパク質を含んでいます。
ここでタンパク質を90gと聞くと夕飯などで一度にタンパク質をドカ食いできそうと思いがち。しかし、筋肉をつける食事として一度に20g以上のタンパク質を摂っても、筋肉へのタンパク質同化は進みません。
すなわち、3食しっかりタンパク源をしっかり摂ってようやく平常レベル。筋肉をつける食事なら、食間の補食でタンパク質を補う必要があります。補食にはゆで卵や豆乳、ヨーグルトや魚肉ソーセージなどを利用するとよいでしょう。
筋肉をつける食事に脂肪を忘れずに
筋肉をつけるためにタンパク質は重要ですが、脂肪も不可欠な存在なのを忘れてはいけません。じつは極端に脂肪を摂らないことは、筋肉の肥大に悪影響を及ぼすのです。
脂肪は体内で何種類のホルモンを作っています。最近の研究では、脂肪は臓器の1つと考えられています。脂肪には毛細血管が張り巡らされていて、脂肪細胞はその毛細血管を通じて全身の血管にホルモンを送っているのです。
そして脂肪が作るホルモンの1つに、筋肉作りを促進する男性ホルモンがあります。脂肪が不足すると男性ホルモンの合成が不十分となり、タンパク質を十分に摂って筋トレしても筋肉が作られにくくなるのです。
筋肉をつける食事をする時間帯
筋肉の細胞である筋繊維は、水分を除くと大部分はタンパク質です。筋トレをすると筋肉がグレードアップしようとして、周囲にあるタンパク質の分子であるアミノ酸を取り込もうとします。
しかし、このタイミングで周囲にアミノ酸がなければ、筋肉は肥大することができません。逆にこのタイミングで周囲にアミノ酸があれば、筋肉はこれを取り込んで肥大を始めます。
そのためには筋トレを行う2~3時間前に、食事でタンパク質を多く含む食品をしっかり摂ることが大切。食後4時間を経過して筋トレをする場合は、筋肉の周囲にアミノ酸が不足しているので、筋トレ前にアミノ酸やプロテインを摂るとよいでしょう。
筋肉をつける食事に必須な炭水化物
じつは低血糖の状態で筋トレをすると、筋肉を減らすことになりかねません。血糖値は食後にピークに達して徐々に低下するもの。低血糖になると血糖を上げるホルモンが分泌されて、体内に貯蔵している炭水化物を分解。血中に放出してエネルギー源としています。
このとき体内の炭水化物が足りないと、なんと筋肉内のタンパク質もアミノ酸に分解。分解されたアミノ酸は肝臓で糖に変えられ、血中でエネルギー源として使われるのです。
このように、筋肉をつける食事にはタンパク質だけでなく、分解を防ぐために炭水化物も必要。筋トレの2~3時間前にしっかり食事をするときには、炭水化物もしっかり食べることが大切です。そうすれば筋トレ中も血糖値は適度に保たれて筋肉の分解を抑制。筋肉をつける効果が高まります。
筋肉をつける運動前の食事とは
筋トレするときに食後4時間を経過しているときは、タンパク質も炭水化物も不足してしまいます。食後4時間以上たったあとというのは筋トレに不向きな時間帯。筋トレで逆に筋肉が減ってしまう可能性があるのです。
そこで、その時間帯に筋トレする場合はその1時間前にハムサンドやシャケおにぎりなどを食べるとよいでしょう。パンやご飯の炭水化物と、肉や魚のタンパク質を同時に摂ることができるからです。
この運動前の食事によって血糖値の低下を避けるとともに、筋肉の合成に必要なアミノ酸を確保。効率よく筋肉をつけることができるのです。
筋肉をつけるなら運動後の牛乳
効率よく筋肉をつけるなら、運動したあと30分以内に牛乳を飲むという方法もあります。筋トレしたあとに牛乳を飲むか飲まないかで、筋肉のつく量が最大で2倍も違ってくるのです。
運動をすると筋肉に小さな損傷がおこります。筋肉はその損傷を修復するため、たくさんアミノ酸を取り込もうとするのです。釣りでいえば入れ食い状態であるこのタイミングは、運動後30分~1時間で終わってしまいます。このときに1杯の牛乳をのむのです。
筋肉をつけるには、運動後の30分~1時間にコップ1~2杯の牛乳を飲むことがポイント。低脂肪乳でも、ヨーグルトやチーズなどの乳製品でも筋肉をつける効果は変わりません。
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