めんちょうはニキビではなく鼻にできた腫れ物
鼻にできたニキビは「めんちょう」と呼ばれることがあります。じつは、めんちょうは以前はつぶして死ぬこともあった病気。正しくは鼻ニキビではなく、鼻にできた腫れ物を指します。めんちょうは、毛包と呼ばれる部分に黄色ブドウ球菌が入ることによる炎症なのでした。
めんちょうは黄色ブドウ球菌の炎症
鼻にできたニキビは「めんちょう」や「めんちょ」とも呼ばれることがあります。ただし、めんちょうは正確には鼻ニキビではありません。おできの中でも顔にできたもののことをめんりょうといいます。
めんちょうは漢字で書くと「面疔」。「疔」は、汗腺や皮脂腺が化膿してできる腫れ物のこと。つまり「顔にできた腫れ物」という意味です。
めんちょうは、医学的には毛穴の奥にある毛包と呼ばれる部分に、黄色ブドウ球菌が入っておこる炎症。じつは抗生物質が普及していない時代では、めんちょうを潰したことで死に至るケースも珍しくありませんでした。
めんちょうの特徴は小さくても痛い
黄色ブドウ球菌は人の皮膚や外界に広く存在している細菌。死に至ると聞いて、ピンと来ない人も多いでしょう。
じつは鼻の周辺は、脳へと続く細い血管がたくさん張り巡らされている場所。菌が脳まで到達してしまうと脳炎や脳髄炎を発症してしまうのです。ただし、抗生物質が普及した現在では、めんちょうで死に至ることはありません。
めんちょうの特徴は、小さくても痛いということ。小さくても化膿してるので、触ってみて痛みがあったらめんちょうと疑ってみることです。とはいえ、この状態で放っておいても1週間ほどで自然治癒します。
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