瞬発力があるか持久力があるかを調べる方法とは
瞬発力は筋線維の組成によって変わります。速筋線維は遅筋線維と比べて、無負荷最大短縮速度といわれる収縮スピードが2倍も大きく、等尺性最大筋力と呼ばれる力も強いからです。すなわち、瞬発力をつけるには速筋線維が重要。ただし、速筋線維の割合は生まれつき決まっているのです。
瞬発力があるかないかは生まれつき
このため、速筋線維を増やせれば筋肉の力と速度を上げられるということ。筋肉のパワーは力と速度の掛け算ですから、速筋線維を増やすことはパワーアップに直結します。このように瞬発力には速筋線維が欠かせません。
しかし、筋繊維の組成は生まれつきほぼ決まっています。すなわち、速筋線維と遅筋線維がどれくらいの割合で存在するかは遺伝子レベルで決まっていること。運動などの環境的要因での変化は極めて少ないことがわかっています。
すなわち、生まれつき瞬発力があるかないかがあるということ。速筋線維が多い人はスピードやパワー系など瞬発力を必要とするスポーツに適しているといえるでしょう。
瞬発力があるかを推定する方法
瞬発力があるかがわかる筋線維組成の比率は、筋肉を少しだけ摘出する生検によって調べることができます。実際、子どものうちから筋線維組成を調べて、その子どもに合ったスポーツを選択させて成功を収めた例もあるのです。
瞬発力があるかどうかを生検をせずに簡単に推定する方法があります。これは速筋線維は収縮速度が速く、遅筋線維は収縮速度が遅いが持久力があるという性質を利用した「50m走-12分間走テスト」です。
まずは50m走の速度と12分間走の速度を算出します。そして、50m走速度を12分間走速度で割った数値を「X」として「69.8X-59.8」で計算された数値が、速筋繊維の占める割合となるのです。これで瞬発力があるかが分かります。
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